とれまがファイナンス - 第21回 成長と拡大を履き違える経営者 - 格差社会と闘う投資術

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格差社会と闘う投資術

格差社会と闘う投資術 さふぁいあ

機関投資家としてガッチガチのファンダメンタル投資を経験後、何故か短期のデイトレードをしている異色のトレーダー。自ら考え、格差社会と闘う術を学ぼう!

07月13日 20時12分

第21回 成長と拡大を履き違える経営者

第21回 成長と拡大を履き違える経営者 画像1

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 左のグラフを参照してみて欲しい。これは米国の代表企業のひとつであるコカコーラ・カンパニーの発行済み株式数と一株当たり利益および一株当たり売上高の推移をグラフにしたものだ。1980年度の数字を100とした時、2009年度の発行済株式数は77.6に減少。しかし一株当たり売上高は約7倍、一株当たり利益はなんと21倍まで増加している。

 1981年にコカコーラ社のCEOに就任したロベルト・ゴイズエタ氏は経営戦略だけでなく、財務戦略に理解のある経営者だった。ボトリングなど利益率の低い事業を分離売却し、利益率の極めて高い飲料原液の製造に特化するという縮小戦略に舵を取る。そして優良な事業から潤沢に生み出されるキャッシュフローを自社株買いに回すことで「一株当たりの価値」を濃くするという当時のマーケットにはなかなか理解されにくい方針を採用。その改革を大株主の立場から支えたのが、ご存知ウォーレン・バフェット氏である。ゴイズエタ氏は1997年にCEOに在任したまま逝去したのだが、その後もコカコーラ社の基本的な財務戦略の方針は変わっていない。

 グラフを見ると、売上高の伸び以上に利益の伸びが大きいことがはっきりと分かる。利益率が落ちるような質の悪い投資は極力避け、魅力的な投資案件がなければ自社株を買うことで株主に還元するとともに一株当たり利益を高めていくという理想形。日本の大企業には理想とされる財務戦略を持つ会社が存在しないため、我も我もと株主軽視の大型増資を乱発するような土壌になってしまっているのではなかろうか。

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