とれまがファイナンス - 本日の相場見通し/外部環境改善で買い先行も、ＦＯＭＣ結果控え様子見気分強まる - カブ知恵速報

21日の米国株式市場では、ＮＹダウ４日続伸、前日比109.63ドル高の12190.01ドル、ナスダック総合指数は大幅続伸し、同57.60ポイント高の2687.26ポイントで取引を終えた。ＶＩＸ指数（恐怖指数）は同1.13（5.65％）安の18.86だった。ギリシャの新内閣が信任投票で支持を得て、財政再建が進むとの観測が強まり、買いが優勢だった。５月の中古住宅販売件数は６カ月ぶりの低水準に減少したが、市場予想並みだったこともあり、相場への影響は限定的だった。

ＮＹ円相場は反発し、前日比５銭円高・ドル安の１ドル＝80円15～25銭で取引を終えた。円は対ユーロで続落し、前日比85銭円安・ユーロ高の１ユーロ＝115円55～65銭で取引を終えた。

ＮＹ原油先物相場は続伸した。ＷＴＩ期近の７月物は前日比0.14ドル高の１バレル93.40ドルで取引を終えた。ＮＹ金先物相場は６日続伸。８月物は前日比4.4ドル高の１トロイオンス1546.4ドルで取引を終えた。

シカゴ日経平均先物（円建て）は9525円大証清算値比75円高だった。

ギリシャ議会が実施したパパンドレウ改造内閣の信任投票結果は、賛成155に対して反対143の僅差で信任された。しかし、これについては既に21日の米国金融市場は先回り的に織り込んでいる。このため、本日の日経平均はシカゴ先物にサヤ寄せ後は、ＦＯＭＣの結果発表とバーナンキ議長の会見を見極めたいというムードが強まる見通し。日経平均の想定レンジは9400円～9600円程度。

なお、ＭＳＣＩは21日、定例の市場分類に関する見直し結果を発表し、韓国と台湾を「新興市場」の扱いとして据え置いた。これは日本市場からの資金流出が避けられたという需給面でポジティブだ。また、国内政局では、本日会期末を迎える国会の会期を、８月31日まで70日間延長し、公債特例法案などを成立させ、今年度の第３次補正予算案は新しい体制で議論する方針を確認、民主党内で菅首相が８月中には退陣するのではないかという見方が大勢となっているという。この方向で与野党が完全合意するなら、これはこれで不透明要因がなくなり、相場にプラスに作用するだろう。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）