むらやん
明るいキャラと人柄から、数多くの個人投資家に慕われている億トレーダー。高校卒業後、お笑い芸人を目指してNSC(吉本総合芸能学院)に入学するも、夢破れて営業マンに転身、1000万円を貯めてデイトレーダーの道に入るという異色の経歴を持つ。ブログ「むらやんが株やってます。」を運営。
むらやん
こんにちは、今日はよろしくお願いします!
ここがみなさんディーリングされている部屋なんですね。
こちらこそ、よろしくお願いします。東京のチームは、みんなここで取引しています。
W さん
むらやん
今日の成績はどうでした?
僕は今日のザラ場はよく見てなかったんやけど、やりやすかったですか?
僕はプラマイゼロでした。あんまりやるもの(銘柄)もなかったので。
W さん
むらやん
確かにあんまり目立った銘柄はなかったみたいですね。ここがWさんのデスクですか。
パソコンだけやなくてタブレットもあるんですね。
これは大体Twitterを見ています。書き込みはできないようになっていますが、見るだけなら大丈夫なので。今400人くらいフォローしてて、むらやんさんもフォローしていますよ。最近、あまり相場のことはつぶやいていないみたいですけど(笑)
W さん
むらやん
すいません、最近雑談ばかりしてます(笑)
相手をしてくれたのは、若手ディーラー3人組
むらやん
さて、場をあらためて会議室の方でじっくりとお話をうかがいたいと思います。
そちらが一番の若手の方ですか?
はい、入社3年目のWです。立場は、社員ディーラーです。
W さん
むらやん
たしか、ゆたか証券のディーラーさんは、雇用形態によって「社員ディーラー」「専任ディーラー」「コミッションディーラー」の3つに分かれてるんですよね。
最初、正社員で入ると「社員ディーラー」になります。そこで一定の成績を出して3年以上経った人は進路を選べます。契約社員であり歩合率の高い「専任ディーラー」、さらに経験を積んで成績をあげると、完全に個人事業主でありより多くの報酬がもらえる「コミッションディーラー」にステップアップすることも出来ます。僕もこのままの成績をキープできれば、来年には専任ディーラーになるかもしれません。
W さん
むらやん
Wさんは、なぜディーラーにならはったんですか?
大学3年生のころから株をやっていましたが、在学中は特に儲かることもありませんでした(笑)。いざ就職活動をするときに、ネットでゆたか証券のディーラーのインターンシップ募集を見つけて。その時は、そこのOさんにもお世話になりました。
W さん
そんなこともあったね。あれでディーラーの印象とかは変わったの?
O さん
ディーラーってもうちょっと殺伐としているかと思ってましたが、話してみると意外に普通だなと(笑)。僕は大学時代、全然儲かってませんでしたが、株自体はすごく楽しかったので、そういう仕事をしたいと考えてこの会社に入りました。
W さん
むらやん
株、楽しいですよねー。実際に入ってみてどうでしたか?
いまだに楽しいと思っています。むしろ大学時代よりモチベーションは高いですね。
株で毎日ちゃんと暮らせているぞ、と(笑)
W さん
むらやん
仕事だと稼がないといけないですしね。「もっと稼げ!」とか
上からのプレッシャーってあるんですか? 上司がめっちゃ怖いとか(笑)
それはあまりないですね。最低限稼がないといけないラインはありますが、特に上からプレッシャーを感じたりパワハラを受けたりすることはないです。それよりも、自分で勝手に「今月はあといくら欲しいな」と思うことの方が多いです。
W さん
むらやん
なるほど。じゃあ、Oさんは今何年目なんですか?
今年で6年目で、立場は専任ディーラーです。株に関しては、高校2年くらいのときに興味を持って勉強を始めました。自分で株式サークルも立ち上げたんですが、そのつながりで、ゆたか証券が若手のディーラーを育てるのに力を入れていると聞いたので、高校の頃には入社しようと考えていました。
O さん
むらやん
高校の頃から入社を決めてるってすごいですね!
そうとう株が好きでしたから。当時は上場している会社が3500銘柄くらいありましたが、毎週そのすべてのチャートを見ていました。大学も推薦入学だったので、学校でみんなが受験勉強をしている中、ひとりで会社四季報とか株の本を読んでいました(笑)
O さん
むらやん
めっちゃ生意気な高校生ですね(笑)。
やっぱり、入社前から株をやっている人は多いんですか?
そんなことありませんよ。僕は入社して今5年目で、専任ディーラーとして働いてますが、入社前は株なんて全然やってませんでした。
K さん
僕はKの1年上なので新人のときは直属で見てましたが、株のことをまったくわかってなくてビックリしました。ザラ場が寄る前、気配の段階でピコピコ動いているのを見て「こんなの、どこに寄るかなんてランダムじゃないですか!」とか言ってましたから(笑)
O さん
むらやん
たしかに、板の見方を知らない素人からすると、そう見えるかも(笑)。
そんな人が、なんでディーラーに?
自分の性格的に普通の仕事は向いてないと思って(笑)。それで、いろいろ探していたら、ゆたか証券がディーラーを募集しているのを見つけました。株のことはよく知りませんでしたが、個人投資家が何億円も稼いだとかいうのをテレビで見て、面白そうな職業だなと。
K さん
むらやん
まったくの未経験で不安はなかったんですか?
特にありませんでした。入社後も、ちょうどアベノミクスが始まったところで、適当に売買しただけでプラスになって。その時は「株ってこんなに簡単なのか」と思いました。その後、すぐに全然稼げなくなって焦りましたね(笑)
K さん
株の経験がまったくなくても、ディーラーにはなれる?
むらやん
実際のところ、未経験の人でもディーラーになれるんですか?
まあ、僕がまだ残ってますから(笑)。新入社員として入ると、最初は先輩が指導係としてついてくれるので、いろいろ教わりました。また、席が近い先輩とは自然と仲良くなるので、そこでも勉強させてもらいました。
K さん
僕が入社した頃は、よくKさんにお世話になっていました(笑)。結局は自分でトレードするのが一番の勉強ですが、先輩の話は新しいことをやってみるきっかけになったり、背中を押してくれる部分があって。指導係の先輩がいるいないは、けっこう大きいと思います。
W さん
社内には凄い人が多いので、そういう人がいろいろやっているのを見るのは勉強になりました。自分の直属の先輩に教わりつつ、他に聞きたい人がいたら個別で話を聞きに行ったり。場が引けた後は、同じ東京支店の人だけでなく名古屋本店の人にまで「なんで、あの時はああいう感じで買ったんですか?」と質問したりしてましたね。
O さん
むらやん
個人投資家でもそうですが、すごい人、うまい人が近くにいるのは、
めっちゃ勉強になりますよね。
なりますね。面白いのは、これだけディーラーがいても、まったく同じ売買をしている人がいないことです。みんなが自分の土俵を構えていて、人の邪魔をせずにやれることだけをやっているって感じです。勝てなくなる人は、自分の土俵を見つけられないままなんだと思います。得意不得意のないオールラウンダーよりも、新興銘柄だけとか尖っている人の方が最終的には残っていますね。
O さん
むらやん
個人投資家も同じですわ。投資で生活している人は、基本的には自分の得意とする「武器」を持ってて。いつもコレで稼いでいます、という「基地」みたいなものですね。リスクを取って新しいことを試した時でも、もし駄目だったとしても戻ってくる場所があるから大丈夫、みたいな。
自分のフォームは必要だと思います。自分の中の芯というか軸。それがなくてフワフワしていると、けっこう毎日くらっちゃうので。何やっているかわからなくなって、ランキングを見て飛びついちゃうとか。上がった銘柄を見ても「上がったから自分が取れるわけじゃない。こういう動きだからやるんだ」というブレない軸があれば、アベレージは残しやすいです。
O さん
むらやん
そういうフォームをつくるのに、気をつけていることってありますか?
結局、性格が最終的なベクトルを決める気がします。デイリーで負けたくないからコツコツ積む方が合っている人もいれば、チャンスの時に大きく玉打ってドカッと行く方が合う破天荒な人もいます。むらやんさんは、どういうタイプですか?
K さん
むらやん
僕は適当ですね(笑)。自分の好きな値段帯とか板の厚みとかチャートとかって、皆さん好みがあると思います。そういうのが当てはまる時に集中してバッとやる、みたいな。あとは酒飲んだり、ダラダラしてますね(笑)。基本的に僕は株がうまくないので、地合いが良いときだけやりたい。悪いときにやると、すごいスピードでお金が減るので。だから全体的に雰囲気が良くて、好みの銘柄がよく動いているときだけ頑張る。それが僕の中のひとつのフォームというかやり方なんやと思います。
ディーラーは休めないので、うらやましいです(笑)。競馬で言ったら、基本的に全レース貼り続けてアベレージ残す、みたいな。だから、本当に芯がないとやられちゃいますね。
O さん
むらやん
ディーラーさんって、個人投資家と違って安定して数字を出し続けないといけない仕事なので、すごいなあと思いますね。僕は、休みたい時に休むので、毎日取引してアベレージを毎月出せるのは本当に尊敬します。その経験と自信は、ディーラーとしてだけではなく、今後の人生の糧になるんじゃないかと思いますよ。僕みたいにすぐ逃げているヤツはダメ(笑)。
ディーラー用の取引ツールは圧倒的に速い!
むらやん
先ほどディーリングルームを見せてもらいましたよね。どれも個人では使えない
プロ用のツールだと思いますが、実際あのツールってどうなんですか?
ディーリングシステムですが、個人向けのツールを使うことがないので、比較は難しいです。ただ、私が学生時代に使っていたものとは雲泥の差でしたね。当時は本当に遅くて、約定したら3〜4秒してからシャラーンって音がしてました。買いで約定したのか売りで約定したのかよくわからなかった(笑)。だから、初めて会社のツールを使った時は、その速さに衝撃を受けました。
O さん
僕はOさんより入社が遅いので3年くらい前まで個人でやっていましたが、その時と比べてもやっぱり板乗りは速いですね。大手ネット証券の○○証券と□□証券を使っていたんですが、やっぱり反映されるまで3秒とかかかってました。それがディーラーでは0.1秒くらいです。
W さん
約定が「返ってくる」っていう感覚がないよね。
押したらもう表示されている、みたいな。
K さん
むらやん
えーーーーー!! すごいですね。
それに慣れたら他のツールはみんなイモ臭く感じそう。
個人投資家さんに取引の動画を見せてもらったことがありますが、今の個人向けツールは昔と比べたらだいぶ速くなっていると思います。ただ、ディーラー向けの端末と比べたら、まだラグはあります。まあ、回線も違いますしね。
O さん
むらやん
それは素直に羨ましいなあ。やっぱりみんな速い方がいいから、「証券会社はどこが速い」とか「ネット環境はどうするのがいい」とか、常日頃話題にしていますよ。ここにあるようなシステムは、個人で使うにはちょっと費用がかかりすぎますから。だから、ディーラーの人はすごくいい環境でトレードしていると思います。
ただ、速すぎてくらうこともあります(笑)。見たくないものまで見えてしまう。スキャルピングを主にやっていますが、アルゴリズム取引の注文が高速で出たり消えたりするのが全部出てくるんですよ。個人投資家の人だったら、ピコ、ピコ、くらいにしか見えないのかもしれませんが、ディーラーには気持ち悪いくらいに動いているのが見えます。もう、表示が物理的に目で追えませんよ(笑)
O さん
むらやん
いやあ、「表示が物理的に目で追えない」なんて、俺も言ってみたい(笑)
ゆたか証券が開発した驚異の情報ツールに驚愕!
むらやん
情報ツールは、みなさん、どんなものを使ってはるんですか? ○○○とか?
その辺は人によって違って、○○○だったり□□□だったり△△△だったりを選んで使ってます。私はチャートだけ見られればいいので、チャートが一番見やすい△△△を主に使っています。○○○は、情報量が多いので幅広く見たい人にはいいのですが、チャートの表示がぼちぼち。□□□は海外系とか飛ばし記事に強いですね。それぞれ一長一短なので、自分のやり方に合ったものを使わせてもらっています。なかには○○○と□□□みたいに複数使っているディーラーもいます。
O さん
むらやん
ゆたか証券には「独自の情報ツール」があると聞いたのですが……
さすが、詳しいですね。
K さん
むらやん
それは、どういったツールなんですか?
詳しい事は言えないんですが、いろいろなネット上の情報をタイムリーに拾ってきて一覧表示させるソフトです。これまでもホームページチェッカーやTwitterの書き込みをチェックするサービスはありましたが、それらをまとめてチェックできるようにしたツールは初だと思います。
K さん
むらやん
それはすごいなあ。ゆたか証券のオリジナルツールとして開発したんですよね。
開発にはディーラーさんも関わってるんですか?
はい。といってもほぼ私の意見ですが(笑)。最初、ベータ版を出してみんなの意見を聞こうとしたら、ブラッシュアップのされていないベータ版なんて誰も使わなくて。でも、誰も使わなかったらベータ版を改良できない。そんな堂々巡りだったので、結局、私1人でいろいろ意見を出しまくり、使いやすいように改良してもらいました(笑)
O さん
むらやん
まあ、毎日が勝負のディーラーさんだと、中途半端には新しいツールに
手を出しにくいですよね(笑)。今はみなさん使ってるんですか?
今はけっこう他のディーラーも使ってるみたいですよ。
O さん
ひとつひとつの情報取得システムがすごいわけじゃないんですけど、それらが全部まとまっているのが便利で。結局、見られるディスプレイの数って限界があるので、一覧性を求めると一画面にまとまっている方が見やすいんです。あるとすごく助かりますね。
W さん
むらやん
いやあ、そのツール絶対にあったほうがいいですよー。個人投資家でも使いたい人は山ほどいると思いますよ。
先ほどディーリングシステムが速いと言いましたが、最近は個人用ツールの速度や機能が上がってきて、プロ用のツールとの差が小さくなってきています。そこに危機感を覚えた弊社の社長が、ここらでディーラーの優位性を作らないといけないと考え、かなりの資金を投下して開発したそうです。
O さん
むらやん
つまり、このツールを使いたかったらゆたか証券のディーラーになるしかない、と(笑)。でも、そこまでディーラーのことを考えてくれるのは、ありがたい話ですよ。個人投資家なんて、誰かがお金出して特注のツールを開発してくれることなんてありえませんから(笑)
もう、社長には足を向けて寝られません(笑)
W さん
むらやん
ホントに思ってますか?(笑)。他に「この会社はディーラーを大切にしているんだな」と感じる点はありますか?
小さいことですが、椅子はいいの入れてくれましたね。昔、椅子がボロかったので要望を出したら、全部オカムラのバロンっていうかなり高いやつになりました。多分、1脚15〜20万円くらい。あと、喉渇くからウォーターサーバーが欲しいって言ったら、これも導入してくれました。自販機も近くにないのでありがたかったです。
K さん
むらやん
トレーダーは座ってパソコンに向かっている時間が長いから、椅子は重要ですよね。個人投資家でも、高いの使っている人は多いですよ。
あとは、生々しい話になりますが、やっぱりインセンティブの部分ですかね。歩合の比率です。私はこの会社しか知りませんが、他の証券会社からゆたか証券に移ってきたディーラーがけっこういて、彼らの話を聞くと、インセンティブの料率は業界でもトップクラスのようです。
O さん
むらやん
やっぱりそこが一番大事ですよね(笑)。金で釣っていると言うと聞こえは悪くなりますが、人に対する評価としてお金ってやっぱり重要じゃないですか。それだけ高いお金を出してでも自社のディーラーとして欲しいっていうのは、会社がディーラーを重視しているひとつの表れだと思いますね。
ディーラーとして証券会社に所属するメリットとは?
むらやん
みなさん、おそらく個人投資家としてもやっていけると思うんですよ。それなのに、今ゆたか証券のディーラーをしているメリットっていうのは、どこにあるんですか?
私は相当怠惰で1人でやっていると何もしなくなる性格なのですが、会社に属していることで、ある程度の強制力は働いていると思います。個人投資家として自宅で売買していたら、絶対に9時には起きてませんから(笑)
O さん
むらやん
わかります(笑)。毎日会社に通って、きちっと生活のリズムができるのはいいと思います。通勤で歩くのも、それなりに運動になりますし。
あと、情報共有ができるのがメリットですね。会社にはすごいディーラーしか残っていないので、すごい人同士が話し合っている場に自分もいられるのは大きいです。
K さん
むらやん
他の人の話を聞くと、気づきのヒントになったりしますよね。「これでなんで取れてるのかな?」って、1人でやっていると気付かないけど、隣でやっている人がいると「こういうやり方もあるんか」みたいなのもけっこうありますから。
勉強になるだけではないです。誰々はこれだけ稼いでいるけど自分はこれだけしか稼いでいないってなると、やっぱり悔しいじゃないですか。特に同じような手法の人に負けるとなおさらです。それがモチベーションの維持につながります。そこで無理に真似しようとするとケガするだけなので、難しいところですが。
K さん
むらやん
めっちゃわかります。個人投資家も同じですね。たった1人で家にいて話し相手もいないと、けっこうきつい。その点、こうやって集まってトレードする環境は、素直にいいなあと思います。
ディーラーに向いているのは「素直な人」
むらやん
最後に、どういう人がディーラーに向いていると思いますか?
そうですね、中途半端に株をやっていて「俺はこうやってきたんだ」という人よりも、まったく何もわからずに入って来て「教えてください!」って素直に言えるまっ白な人の方が伸び代は大きいと思います。個人投資家として勝てても、ディーラーで勝てない人なんてごまんといます。「自分で2000万円稼ぎました!」なんて言って鳴り物入りで入社した人が、入社後、1年でいなくなるというのはよくあるんですよ。そういう人達は、自分のこだわりが強すぎたんじゃないでしょうか。
O さん
先輩に「こうやってみるといいよ」と言われたときに、思うことはあってもとりあえず受け入れてみることが大事じゃないかと。常に反発されると、教える方としてもやる気がでませんし。でも、その一方で、最終的に儲けられる人は自分を持っている人。言っていることに矛盾がありますが、そういう人は、教えにくいけどモノになったらすごいです。
K さん
むらやん
なんか、わかるような気はします。
そういう意味では、むらやんさんもディーラーに向いてるんじゃないですか?
ぜひ、ゆたか証券に入って、一緒にやりましょうよ。
K さん
むらやん
いやあ、毎日会社に通うとか勘弁してください。
僕はもっとダラダラとやりたいんで(笑)