とれまがファイナンス - 本日の相場見通し/堅調相場ながらも、上値の重い相場つき（高値膠着相場） - カブ知恵速報

18日の米国株式市場では、ＮＹダウは４日ぶりに反発し、前日比80.60ドル高の12560.18ドル、ナスダック総合指数は続伸し、同31.79ポイント高の2815.00ポイントで取引を終えた。ＶＩＸ指数（恐怖指数）は同1.32（7.52％）安の16.23だった。ＮＹ原油先物相場が３日ぶりに反発したことが好感された。また、公表された、ＦＯＭＣ（４月26～27日開催分）議事要旨で、過半数の委員が利上げを先行させ、ＦＲＢの保有資産売却による資金吸収はその後にすべきと考えていることが明らかになった。株式市場に潤沢な資金が滞留する環境が当分継続するとの見方から、買い材料視された。

ＮＹ円相場は続落し、前日比25銭円安・ドル高の１ドル＝81円60～70銭で取引を終えた。円は対ユーロで３日続落し、前日比50銭円安・ユーロ高の１ユーロ＝116円35～45銭で取引を終えた。

ＮＹ原油先物相場は３日ぶりに反発。ＷＴＩ期近の６月物は前日比3.19ドル高の１バレル100.10ドルで取引を終えた。ＮＹ金先物相場は４日ぶりに反発。６月物は前日比15.8ドル高の１トロイオンス1495.8ドルで取引を終えた。

シカゴ日経平均先物（円建て）は9705円大証清算値比35円高だった。

堅調な米株、原油等商品市況、さらに円安と、本日の外部環境は良好だ。このため、これを好感した買いが先行する見通し。日経平均の想定レンジは9600円～9800円程度。しかし、内部要因に特段買い材料は見当たらない。このため、堅調相場ながらも、上値の重い相場つき（高値膠着相場）は継続する公算が大きい。

特に、５月のＳＱ9758.38円は相当強力に抵抗し、これを抜けても、200日移動平均線（18日現在、9826.83円）がレジスタンスとして機能するとみている。一方、下値を売り叩く材料は見当たらない。このため、下値は下値で非常に堅いと考える。同時に、積極的に売買する材料が乏しいため、商いの盛り上がりも期待薄だろう。

日銀が19～20日に金融政策決定会合を開く。しかし、「資産買い入れ基金」の増額はなさそうで、材料にはならないだろう。また、内閣府は８時50分に１～３月期の実質ＧＤＰを発表する。市場予想は前期比年率で2.0％減だが、震災の影響があるため、この数値自体市場が材料視することもなさそう。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）