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マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵

10月15日 15時11分

来週の相場見通し/円高は上値抑制要因だが、日本株は堅調相場を継続する公算

来週以降の株式市場は円高が上値抑制要因になるものの、堅調な相場が継続するとみています。日経平均の想定レンジは9300円~9800円程度です。14日の欧州外国為替市場で円は一時1ドル=80円88銭に上昇し、15年半ぶりの高値となり、1995年4月19日につけた史上最高値79円75銭まであとわずかに迫りました。

しかし、日経平均が安値をドンドン更新していくというムードは強まっていません。これは5日の政策決定会合で、日銀が金融緩和を一段と強力に推進するため、包括的な金融緩和政策を実施すると発表したことが大きく寄与しているとみています。

特に、日銀は資産買い取りのための新たな基金の創設について、具体策の検討に入ることを決めました。低利で長めの資金を貸し出す既存の固定金利オペ(総枠30兆円)も基金に統合し、基金の規模は35兆円程度としています。この基金が本格的に稼動することへ期待感から、国内では資産インフレ期待(株高、地価上昇等)が生じ易くなったとみています。

ところで、14日には、シンガポールの金融通貨庁(MAS)が自国通貨(実効為替レート)の変動許容幅の拡大を表明し、事実上、通貨を切り上げました。これをきっかけに、14日の外国為替市場ではドルが対主要通貨で一段安となり、ドルの総合的な価値を示す「ICEドル指数」(ロイター算出)は一時76.2近辺まで下落しました。

米国の追加金融緩和(中長期国債5000億~1兆ドルの購入、物価や名目GDPの「水準」を目標とする、など)の観測から投資マネー(ドル)が市場にあふれ、新興国へ大量に流入しています。金利が低く景気先行きに不安のある米国から、金利が相対的に高く成長の見込める新興国へと移っているのです。投資家は、アジアなど新興国・資源国の通貨や株式、原油・銅・穀物等商品などを買っています。この傾向は、少なくとも、次回11月2~3日のFOMCまで継続するとみています。当然、来週も継続するでしょう。

このFOMCで、市場の期待する追加金融緩和が打ち出された場合、いったんは好材料出尽くしとなることに加え、11月2日の中間選挙後は、米国のドル安誘導姿勢が弱まる公算が大きく、全ての通貨に対してドルが急速に買い戻されることになり、ドル高、商品安、新興市場株安などが一時的に発生する可能性は低くはないと考えています。ただし、ドル買戻し一巡後は、ドルは再び対新興国通貨で、下落し続ける公算が大きいとみています。

かつて、1985年9月22日、プラザ合意がG5(先進5ヶ国蔵相・中央銀行総裁会議)により発表されました。これは協調的なドル安を図る合意です。ドルは対円で、1ドル=235円台から、1年後には1ドル=150円台まで下落したのです。当然、貿易立国である日本では「円高不況」が発生することが予想されため、日銀は低金利政策を長期化させました。これが、資産(株や不動産)への投機を促し、やがてバブル景気に発展したのです。

ちなみに、85年9月の日経平均の終値は12700.11円でした。これが86年8月には18936.24円まで上昇。86年の年末は18701.30円であり、翌87年1月終値は20023.55円と2万円大台に乗せるまでの上昇を記録したのです。ドルの価値が対円でほぼ半減していっても、このように日本株は上がったのです。

もちろん、産業構造・人口構成等、当時の状況とは異なる上、2000年4月24日に実施された大幅な日経平均株価構成銘柄の入れ替え(225の構成銘柄のうち30銘柄採用,30銘柄除外)の影響で、日経平均自体が電機・ハイテク株指数化したことで、あの当時と全く同じ軌跡を辿ることは予想しません。

しかし、ドルが対円で15年半ぶりの安値を更新する状況下、円高デフレへの対応で、日銀は非伝統的な手法を採用し、政府も、可能な限りの財政出動を行う構えです。結果、「プラザ合意後」と同様に、今後の日本では、資産インフレ(株高・地価上昇)が発生する可能性は非常に高いと考えます。つまり、単純な「円高イコール株安」の図式は早晩崩れることになるとみています。というか、その流れは既に始まっているでしょう。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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