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2010年1月4日から運用開始の、東証次世代システム arrowhead に迫ります!おなじみ三空が東京証券取引所様に突撃取材を敢行!トレーダー必見です!!!
12月15日 11時00分
(三空)地場証券などの、東証様の取引参加者資格をお持ちでない場合は、現状通り取引資格を持っている証券会社を通じて注文する事になると思いますが、その場合は取引資格をお持ちの会社の対応次第という事でしょうか。
非取引参加者である証券会社は、arrowheadに対応したインターフェイスなどを設けて東証の取引参加者経由で発注する事になります。arrowheadの稼働に伴い現行システムから新システムに完全に切り替わることになりますので、各取引参加者にはarrowheadに乗り換えてもらわないといけません。ですので、7月から接続テストを繰り返し行っており、未だに接続テストに参加されていない参加者はほとんど無いと思います。接続テスト開始当初は参加社数が少なかったのですが、現状では95%以上の取引参加者に参加頂いています。
当然、接続しただだけでは投資家の皆様に快適な取引環境を提供できませんし、色々なテストパターンが必要だと思いますので、テスト期間中に東証のシステムに接続して頂いて各社検証して頂いています。証券会社が正しく発注できるためにはファクターが3つほどありまして、1つが東証のシステムに繋がないといけない、これは当然です。もう1つは、証券会社の発注する端末の開発、準備です。これは端末ベンダーなどから調達する事もありますので、端末ベンダーにも仕様を公開して準備ができるようにしています。 そしてもう1つ大事なのは、各種情報の取得です。ネット証券などの提供する取引画面では、銘柄ごとにいくらに何株の注文が出ているといった板情報が表示されると思います。これまで、東証の取引参加者は板情報を全て閲覧でき、非取引参加者は現在値の上下5本が見えていましたが、今回のarrowhead稼動に伴い全ての市場利用者が同じ情報にアクセスできるようになります。
ただ、回線の通信速度や帯域の問題もありますので、情報の出し方は3タイプ用意してあります。現在値を中心に上下8本が見えるFLEX(フレックス)スタンダード、全ての情報が見られるFLEXフル、それと、通信速度の遅い回線向けに情報が間引かれているFLEXライトを提供します。証券会社等が、この3つのタイプをどのように投資家の方々に提供するかは、個々の企業戦略もありますので、各社の判断に委ねる仕組みにしています。
このため、末端のユーザーレベルでどのように表示されるかは、各社のサービスの違いによってバラツキが出るだろうと思いますし、色々なバリエーションが出てくるのではないかと思われます。全ての情報を取得・提供する証券会社であれば、機関投資家と個人投資家の差が全く無くなります。
(三空)個人の方が直接東証に接続して、情報を取得するような事も可能なのでしょうか?
仕組み上は投資家が東証と直接契約して相場情報を取得することは可能ですが、そうなると毎月相当なコストをお支払いいただくことになりますし、情報を受け取る端末を準備も相当大変だと思います。
また、相場情報の契約とは少し異なる話になりますが、arrowheadの稼働から新たにコロケーションというサービスの提供も行うことになります。このコロケーションサービスとは、東証のプライマリサイト内に設置したラックをお貸しして、そこに自動発注サーバを設置していただくと言うもので、これによって東証のホストコンピューターとの物理的な距離が近づくことから相場情報の受信や注文送信にかかる時間の低減が図られるというものです。コロケーションサービスの契約については、投資家の方との契約ではなく、東証はあくまで取引参加者と契約することとなります。投資家の方がこうしたサービスを利用するには、東証と契約した取引参加者からサービスの提供を受ける形となります。
補足になりますが、コロケーションサービスを用いることによって、自動発注サーバが他の注文が発注されたことを察知して、その注文が板に登録される前に先回りして板登録され、約定してしまうことがあるのか?との質問を受けることがあります。しかしながら、そういったことはまったくありません。コロケーションサービスは、これによって東証から出された相場情報についてレイテンシーを少なくして取得することはできますが、あくまで出された相場情報を取得するだけです。東証から出される相場情報は板に登録された状況についての情報ですので、他の注文が板に登録される前にその情報を取得することはできないからです。
(三空)個人での契約が困難との事ですが、ベンダー、証券会社を通じて、個人も成行注文の状況を見られるようになるのでしょうか?
寄付き前の成行注文の数量は、フル、スタンダード、ライトすべてのデータ配信形態で把握可能ですが、我々が条件付き注文と呼んでいる引け条件付き成行注文等はフルでのみ配信されます。情報ベンダーがそのような情報をどのように個人投資家に向けて配信するかはわかりません。場合によっては項目毎にオプションとして別料金にするということもあるかもしれませんので、個人投資家の方々が全ての情報を取得できるかどうかは、ベンダーや証券会社の対応次第ということになります。
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