とれまがファイナンス - 本日の相場見通し/外部環境大幅悪化、１万円の攻防へ - カブ知恵速報

４日の米国株式市場は大幅続落です。ＮＹダウは前日比268.37ドル安の10002.18ドル、一時9998.03ドルまで下げました。ナスダック総合指数は同65.48ポイント安の2125.43ポイントで取引を終えました。

ギリシャに加え、ポルトガルやスペインなど南欧の財政悪化懸念が強まったことで、欧州株が大幅下落しました。また、１月30日までの１週間の新規失業保険申請件数が、48万件となり、前週比8000件増でした。市場予想の46万件程度を上回りました。これらが嫌気されました。

ＮＹ円相場は大幅反発です。前日比１円90銭円高・ドル安の１ドル＝89円00銭～10銭で取引を終えました。一時88円55銭と、昨年12月14日以来約２カ月ぶりの高値を付ける場面がありました。円は対ユーロで大幅反発です。前日比４円20銭円高・ユーロ安の１ユーロ＝122円15～25銭で取引を終えました。一時121円57銭と、昨年２月24日以来、約１年ぶりの高値を付ける場面がありました。

ＮＹ原油先物相場は大幅続落です。ＷＴＩ期近の３月物は前日比3.84ドル安の１バレル73.14ドルで取引を終えました。ＭＹ金先物相場は大幅続落です。４月物は前日比49.0ドル安の１トロイオンス1063.0ドルで取引を終えました。

シカゴ日経平均先物（円建て）は10035円大証終値比315円安でした。一時9990円まで売られました。

米株大幅安、円急騰、商品安という３重苦で、本日の東京株式市場は全面安となる見通しです。日経平均の想定レンジは9900円～10200円程度です。225先物はシカゴ先物終値にサヤ寄せし寄り付いた後、ＣＴＡ（商品投資顧問）による売りが断続的に出てくることが予想されます。

なお、昨年11月27日の9076.41円から今年１月15日までの上昇幅は1905.69円です。 半値押しは10029.26円、61.8％押しは9804.38円です。また、200日移動平均線は４日現在9932.16円です。よって、本日に関しては、61.8％押しから200日移動平均線付近では、実需の押し目買いが入るとみています。

一方、今晩、米雇用統計が発表される上、６日までＧ７財務相・中央銀行総裁会議が開かれるため、その内容を見極めたいとのムードは強いため、上値を追う動きは期待薄でしょう。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）