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格差社会と闘う投資術 さふぁいあ

機関投資家としてガッチガチのファンダメンタル投資を経験後、何故か短期のデイトレードをしている異色のトレーダー。自ら考え、格差社会と闘う術を学ぼう!

05月25日 20時17分

東電を簡単に潰せない最大の理由

 


電気事業法第37条 一般電気事業者たる会社の社債権者(社債、株式等の振替に関する法律(平成13年法律第75号)第66条第1号に規定する短期社債の社債権者を除く。)は、その会社の財産について他の債権者に先だつて自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
2 前項の先取特権の順位は、民法(明治29年法律第89号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。

 


 電力債は社債の中でも特別な扱いとなっており、その優先順位は被災者の損害賠償請求権よりも上となる。

 現在東電には12兆円の固定資産(うち発電事業設備は7.5兆円、資産除去債務と両建てになっているのが0.8兆円分)、流動資産1兆円、震災後受けた緊急融資の現金2兆円の計15兆円の資産がある。対して株主資本は1.6兆円、電力債が4.4兆円、残りがその他負債。

 電力債4.4兆円の返済が最優先。震災後に半強制的に緊急融資させられた2兆円も優先返済される可能性大。この先福島原発の後処理にかかる費用を考えると、前述の債権に劣後する損害賠償請求権はどれだけ残るの?という話に。早期に破綻処理させてしまうと賠償部分がバッサリ切られて、後は東電ではなく国相手に訴訟を起こすしかなくなる可能性も高くなる。

 実際の破産手続きでは人権に関わる債権が他よりも優先される実態もある訳だが、訴訟となると決着まで時間がかかるのでそう簡単にはいかない。法をねじ曲げてまで電力債の優先順位を落とすというのはなかなか難しいのだ。

 東電に対する損害賠償請求権で企業責任を追及しようとすると、東電はむしろ潰せないというなんとも気持ちの悪い結論に至ってしまうのである。まぁ破綻しようがしまいが、株主責任として持分がほぼ全額吹っ飛ぶのは既定路線だとは思うのですが。
 

 

メディコム

 

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