とれまがファイナンス - 本日の相場見通し/円相場と中国株式市場の動向がカギを握る - カブ知恵速報

29日の米国株式市場は続落です。ＮＹダウは前日比53.13ドル安の10067.33ドル、ナスダック総合指数は同31.65ポイント安の2147.35ポイントで取引を終えました。

09年10～12月期の米実質ＧＤＰ成長率は前期比年率5.7％と、市場予想の4.8％程度を上回る伸びとなりましたが、買いは続きませんでした。ＮＹダウは１月に360.72ドル下落し、昨年６月以来７カ月ぶりに月間で下落しました。

ＮＹ円相場は反落です。前日比35銭円安・ドル高の１ドル＝90円20～30銭で取引を終えました。円は対ユーロで続伸です。前日比45銭円高・ユーロ安の１ユーロ＝125円10～20銭で取引を終えました。

ＮＹ原油先物相場は４日続落です。ＷＴＩ期近の３月物は前日比0.75ドル安の１バレル72.89ドルで取引を終えました。ＮＹ金先物相場は続落です。４月物は前日比1.0ドル安の１トロイオンス1083.8ドルで取引を終えました。

シカゴ日経平均先物（円建て）は10205円大証終値比45円高でした。

新たな買い手掛かりも、売り手掛かりも不足しています。日経平均に関しては、75日移動平均線（29日現在、10157.51円）をキープできるなら、５日移動平均線（同、10340.47円付近までのリバウンド機運が強まるでしょう。逆に、下回ると、１万円大台の攻防を想定します。

上に行くか、下に行くかは、円相場と中国株式市場の動向がカギを握る見通しです。１ドル＝89円台後半～90円台なら相場はサポートされる可能性が高まるでしょう。しかし、89円台前半～88円台突入なら、75日移動平均線割れ確度が高まるとみています。また、対ユーロで１ユーロ＝123円台突入も嫌気材料視されるかもしれません。

中国株は、１月の中国製造業購買担当者景気指数（ＰＭＩ）の発表を受け、どう動くかがポイントです。あまりに強い数字が出ると、さらなる金融引き締め懸念が強まる可能性が高いとみています。相場にとっては、低過ぎず、高過ぎずの穏当な数値がベストでしょう。

また、リコール問題が拡大しているトヨタ（7203）の動きは、指数寄与度の観点からも無視できません。同社だけでなく、同社系部品メーカーや、鉄鋼、タイヤメーカーなどへのネガティブな影響は警戒しておく必要はありそうです。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）