とれまがファイナンス - 来週の為替見通し/1ドル＝88.80－92.20円のレンジを想定 - カブ知恵速報

今週の円相場はしっかり。前週末の米雇用統計で、非農業部門雇用者数が予想よりも弱い内容だったため、早期の米金融引き締め期待が後退した。米長期金利の低下に連動して円が買われた。中国人民銀行が12日に預金準備率を引き上げたことを受けて、対資源国通貨で一時円買いが入ったことも支えとなった。90.73円まで上げる場面が見られた。

　来週、米国では19日に11月対米証券投資、1月全米ホームビルダー協会（ＮＡＨＢ）住宅市場指数、20日に12月卸売物価指数（ＰＰＩ）、12月住宅着工件数・建設許可件数、21日に新規失業保険申請件数、1月フィラデルフィア連銀製造業景気指数（フィリー指数）、12月景気先行指標総合指数などが発表される。

一方、日本では18日に11月鉱工業生産・確報値、19日に12月消費者態度指数・一般世帯、21日に11月景気動向指数・改定値、22日に11月全産業活動指数などが発表される。

　また、米企業の決算発表が続き、19日にシティ・グループ、ＩＢＭ、20日にモルガン・スタンレー、バンク・オブ・アメリカ、ウェルズファーゴ、ステート・ストリート、21日にゴールドマン・サックス、アメリカン・エキスプレス、グーグル、アドバンスト・マイクロ・デバイス(ＡＭＤ)、22日にはゼネラル・エレクトリック(ＧＥ)、マクドナルドなどが発表予定となっている。

来週の経済指標では、12月住宅着工件数・建設許可件数や、1月フィリー指数が相場への影響度が高いだろう。米企業決算の発表では、米金融機関がピークを迎えるが、これまでと比較し警戒感が薄れている。仮に悪い内容であれば反応が大きくなる可能性が高く注意が必要だ。

来週の円相場は強含みで推移しそうだ。早期の米金融引き締め観測が後退している上、テクニカル面でも、5日移動平均線と25日移動平均線でゴールデンクロスを形成しつつあり、円は値を上げやすい。1ドル＝88.80－92.20円のレンジを想定している。

（グローバルインフォ株式会社）