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カブ知恵速報

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藤井英敏

マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵

12月12日 15時30分

来週の相場見通し/調整一巡から「掉尾の一振」を目指す

来週の日経平均は14日投開票の衆院選の結果の影響を大きく受ける見通し。各種事前報道による市場コンセンサスは、自民党は、全475議席のうち、単独で300議席超、公明党とあわせた与党では、参院で否決された法案を衆院で再可決できる3分の2の317議席を確保するというものだ。選挙は水物であり、結果に関して予断は許せないが、自民党が大敗しない限り、市場が失望することはない。また、自民単独で300議席超実現なら、週明けの市場はご祝儀買いで対応する公算が大きい。

日経平均は8日に18030.83円を付けた後、急落。11日には17043.63円まで叩き売られた。当然のことながら過熱してたテクニカルは急速に冷まされた。例えば、東証1部の騰落レシオ(6日移動平均)は5日の188.90%から12日には62.65%にまで低下した。また、11日終値は17257.40円と、25日移動平均線(11日現在17384.92円)を割り込んだ。25日移動平均線割れは10月28日以来のことだ。12日終値は17371.58円だ。25日移動平均線(12日現在17408.08円)を若干下回ったものの、12日ザラ場中には同線を上回る場面があるなど、調整一巡感が出つつある。

なお、今回のスピード調整の主因は、ヘッジファンドの閉鎖に伴うポジション調整とみられる。実際、米国では、カリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)がヘッジファンド投資完全撤退を表明したのをきっかけに、他州でも追随する年金が相次いだ。また、原油安を受け、欧州最大のヘッジファンド、ブレバン・ハワードが運用する商品ファンドの清算を決めるなど、ファンドの閉鎖が増え始めているという。このヘッジファンドの資金収縮が、多くのファンドの決算月である12月に入り急激に行われた結果、金融市場でも、商品市場でも激しい価格変動が発生したとみられる。このポジション整理も、日本株に関しては、最も流動性が確保できる12日のメジャーSQまでで、ほぼ終了した公算が大きい。

東京市場に関しては、このSQ終了を機に、欧米勢はクリスマス休暇に入り、投資主体の主役は、個人及び証券自己の国内勢になる見通しだ。特に個人は、12月第1週(1~5日)まで7週連続で売り越した。この7週間での売り越し額合計は3兆1804億円に達した。このように個人の待機資金は潤沢だ。これに加え、少額投資非課税制度(NISA)の枠を使い切るための駆け込み需要も見込める。

11日発表の11月の米小売売上高が前月比0.7%増と、市場予想の同0.4%増を大きく上回った。原油安が米消費を押し上げていることが示された。米ゴールドマン・サックスによると、米消費者が1年間に支払うガソリン代は約3700億ドルだが、ガソリン価格下落で、家計部門は750億ドルの減税と同様の恩恵を受けているという。また、原油安は製造・物流コストの抑制を通じて、企業収益改善の効果が発現するだろう。

確かに、市場が弱気に傾き、投資家がリスクオフ・スタンスを強めると、原油安の負の側面(ベネズエラの財政リスク、石油関連企業の収益悪化、原油安は世界景気減速のサインとの見方の強まり等がクローズアップされる見通しだ。今後も、これが利益確定売りの口実となる可能性は否定できないが、目先は、好調な米クリスマス商戦への期待を背景に、米株高・ドル高が期待できるため、日本株もスピード調整一巡後の「掉尾の一振」を目指すことになると考える。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)