
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
11月07日 15時51分
来週の相場見通し/来週は健全な調整期間ながら、下値は非常に堅いだろう
来週の日経平均は調整を想定する。黒田バズーカ第2弾を好感し日経平均は4日に17127.66円を付けた。しかし、その上昇過程が急ピッチだったため、それに対する調整及び反動が継続するとみている。ただし、追加の金融緩和を受けて、円安が進んでおり、日経平均の下値余地は限定的とみている。9月25日の16374.14円や、10月31日と11月4日と空けた窓(16533.91円~16720.99円)埋めあたりが下値メドだ。一方、上値メドは4日の17127.66円であり、これを上抜けるようなら、調整は終了ということだろう。
それにしても、ここまで、好材料が相次いだ。まず、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は国内債券を現行の60%から中長期的に35%に下げる一方、国内株を25%に上げるほか海外株も積み増して、株式と債券との割合を半分ずつにするという。GPIFの海外株投資額は最大600億米ドル増加することになり、そのうち半分が2015年末までに米国に流れ込むと観測されている。
また、足元の物価上昇が鈍化していることを受けて、日銀は黒田バズーカ第2弾が発射された。第2弾では、マネタリーベースを年80兆円に拡大する。長期国債の買い入れ量も30兆円増やして80兆円にする。ETFとREITの購入量は3倍に増やすことにした。ここまで好材料が出れば、日本株のバリュエーションは当然上昇し下値余地は限定的になるのは当然だろう。
ところで、7日午前8時半(日本時間同日午後10時半)に発表する10月の雇用統計の市場コンセンサスは、非農業部門の雇用者数が前月比23万3000人の増加、失業率は9月と同じ5.9%となっているようだ。ただし、市場は、労働時間や平均賃金の改善の程度に注目している。この重要指標発表を受け、利上げの前倒し観測が強まり、米金融市場が動揺するようなら、それなりに日本株に影響を与えるだろう。しかし、黒田バズーカ第2弾の効果で、日本株がショック安に見舞われる可能性は低いとみている。
ちなみに、日本株の持ち高形成が遅れていた海外機関投資家の買いが足元でも続きいているそうだ。この旺盛な外国人投資家の日本株への買い需要が当面の相場を力強くサポートする公算だ。さらに、日経平均が最高値から若干押したとはいえ、ここ1ヶ月では高値圏であり、多くの売り方は評価損を抱え、厳しい状況にあると観測される。このため、押せば買い戻したという買いニーズもまだまだ強いとみられる。さらに、あまりの急ピッチの上昇に飛び乗れず、出遅れた投資家も多いだろう。彼らも押し目形成時に、買いを入れるタイミングを虎視眈々と狙っているとみられ、その待機資金も相当量にのぼるとみている。以上のことから、来週は健全な調整期間ながら、下値は非常に堅いだろう。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)