
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
10月31日 16時30分
来週の為替見通し/1ドル=107.60-110.10円を想定
今週の円相場は上値が重かった。週明けの東京市場では月末を控えた本邦輸出企業からの買いに支えられて上昇。海外時間も時間外のダウ先物や日経平均先物が軟調に推移したことを受け、一時107.605円まで強含む場面が見られた。もっとも、その後は次第に上値の重さが目立つ展開に。翌28日には米耐久財受注額が市場予想を大幅に下回る弱い結果となったことで一時円買い・ドル売りが進んだものの、米消費者信頼感指数が予想より強い内容だったことが明らかになると一転して売りが優勢となった。
さらに29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後には円が下げ幅を拡大。FOMCは予想通り今月資産購入プログラムを終了し、低金利政策の維持も決めたが、声明文では労働市場の状況などに関して上方修正されていたため、為替市場ではドルが全面高に。円も対ドルで売りに押される展開となった。週末にかけても「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は31日にも、新しい運用比率の目安を発表し、国内株式を25%に上げる見通し」との報道を手掛かりに時間外の日経平均先物が大幅高となったため、109.47円まで売りに押された。
来週、米国は3日に10月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数や9月米建設支出、4日に9月米貿易収支や9月米製造業新規受注、5日にMBA住宅ローン申請指数や10月ADP全米雇用報告、10月米ISM非製造業指数、6日に10月米企業の人員削減数や前週分の米新規失業保険申請件数、7-9月期米非農業部門労働生産性・速報値、7日に10月米雇用統計や9月米消費者信用残高が発表される。また、4日には米中間選挙、5日には直近のFOMCで唯一反対票を投じたコチャラコタ米ミネアポリス連銀総裁の講演が予定されている。
米国以外では3日に欧州圏の製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値、5日に欧州圏のサービス部門PMI改定値、6日に10月豪雇用統計や9月英鉱工業生産指数、7日に9月独鉱工業生産や9月英貿易収支、10月カナダ雇用統計が明らかになる。さらに来週は主要国で金融政策の発表が予定されており、4日に豪準備銀行(RBA)、5-6日に英中銀金融政策委員会(MPC)、6日には欧州中央銀行(ECB)定例理事会が開催され、ドラギECB総裁が定例記者会見を行う。
来週の円相場は上値の重いとなりそうだ。1ドル=107.60-110.10円を想定している。今週のFOMCを受けて市場ではドルの先高期待が高まっており、円は上値の重さが意識されやすい展開が続くだろう。また、ドラギECB総裁が追加緩和に前向きな姿勢を示せば、対ユーロで一段とドル買いが進み、円も対ドルで弱含む可能性がある。一方、来週は米雇用統計の発表が控えており、FOMCで示された労働状況の改善が確認されるかに注目。弱い結果になれば足もと急ピッチで値を下げてきた反動が出る可能性も否定できない。また、テクニカル面では1日につけた安値の110.09円を下抜けることができるかがポイントに。同水準を突破できればさらに下値を探る動きが期待できる半面、下値を確認した場合はダブルボトムの形成に向かう可能性もあるだろう。重要なイベントを数多く控えて荒い値動きとなりやすいだけに、積極的に売りを進めるのではなく、慎重に戻りを売っていきたいところだ。
(グローバルインフォ株式会社)