
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
08月01日 15時35分
来週の相場見通し/「東証1部の売買代金が2兆円程度で推移する夏枯れ相場」継続
来週の日経平均は外部環境が波乱にならない限り、「閑散に売りなし」の相場格言がピッタリ合う、「東証1部の売買代金が2兆円程度で推移する夏枯れ相場」継続を予想する。日経平均に関しては、25日移動平均線(1日現在15364.98円)をサポートにした動きがメインシナリオだ。7月31日に付けた15759.66円をブレイクできるか否かは、5分5分で、基本は25日移動平均線と15759.66円とに挟まれたレンジでの「高値もみあい」となると考えている。
なお、25日移動平均線を割り込んで、調整が深刻化する確率は10%程度と現時点では低く見積もっている。しかし、暴落は多くの場合、海を渡って日本の夜から早朝にかけて襲ってくる。つまり、想定外の、且つ、突発的な悪材料が飛び出せば、その「テールリスク」で大きなダメージを被ることは相場の常だ。今市場が警戒しているのは、ユーロ圏の景気鈍化、アルゼンチンの金融不安、ウクライナ情勢、イスラエル・ガザ情勢などだ。
まず、ユーロ圏の7月の消費者物価指数の速報値は、前年同月比0.4%の上昇と4年9か月ぶりの低い水準にとどまった。今後、ECBに追加の金融緩和を求める声が強まることが予想される。次に、アルゼンチンに関しては、01年のデフォルト以降、国際金融市場から事実上締め出されており、同国の国債は市場でほとんど流通しておらず、世界の金融市場への影響は限られる見通しだ。
3つ目のウクライナ情勢に関しては、現時点では欧米による対ロシア制裁への欧州経済への影響がその程度かが不透明要因だ。しかし、この問題は、ロシアと欧米との軍事衝突リスクが高まらない限り、それほど重大な材料に育つことはないだろう。そして、4つ目のイスラエル・ガザ情勢に関しても、他の周辺アラブ国を巻き込んで中東戦争勃発リスクが高まらない限り、大悪材料に育つことはないとみている。
ところで、三菱UFJモルガン・スタンレー証券によれば、東証1部上場企業(除く金融、3月本決算企業)の今年度4-6月期決算を集計すると、売上高は前年比+6.1%、経常利益は同+12.4%(7月30日現在、累計発表済み企業数18.7%)。通期予想(6月末時点)に対する進捗率は売上高、経常利益が各々22.9%、24.0%。2004~12年度の平均(売上高21.5%、経常利益23.4%)をやや上回る水準であるという。
このことから、企業業績は相場全体を力強く押し上げるものではないが、逆に、押し下げるような悪材料にもなりそうにない。つまり、現状の相場水準は企業業績面でみる限り、割高でも割安でもないという根拠になり得ると理解している。よって、今後、企業業績が大幅に下振れるという警戒感が強まらない限り、日本株は底堅い動きが見込めるだろう。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)