
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
06月20日 15時31分
来週の相場見通し/今週の地合いを引き継ぎ、堅調相場が続く
来週の東京株式市場は今週の地合いを引き継ぎ、堅調相場が続く見通し。日経平均は3月7日の15312.60円を6月19日にブレイクした。これにより需給は大幅に改善し、上がり易く、下がり難くなったとみている。しかしその一方、ここまでの上昇で、騰落レシオ等の短期的なテクニカル指標が過熱しており、上値では利益確定売りや、ヤレヤレの戻り待ちの売りが出ることは予想に難くない。よって、上昇基調は継続するものの、急騰ではなく、利食い売りをこなしながら、日経平均はジリ高で推移すると考える。来週の想定レンジは15100円~15800円程度だ。
政府が月末にまとめる成長戦略で、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用改革が予定されていることを背景に、足元の東京株式市場は、「官製相場」の様相を呈している。実際、6月第2週(9~13日)の株式投資部門別売買動向で、信託銀行は7週連続で買い越した。7週連続は、2012年5~7月の9週連続以来、約2年ぶりの長さだ。つまり、この信託銀行経由とみられる国内年金が、ここまでの相場上昇の牽引役だ。
なお、信用評価損益率は13日申し込み時点でマイナス7.97%と、前週のマイナス9.76%からマイナス幅が1.79ポイント改善した。改善は4週連続だ。このように個人信用の手の内が大幅に改善しており、下値を叩き売るような状況には程遠いと考える。ただし、丁寧に換金するニーズは確実に存在する。このため、信用買い残の整理は着々と進む公算が大きい。だが今後、想定とは逆に、買い残が減らず増加傾向を辿り、且つ、買い方の回転がひとたび止まると、それまでの上昇の反動が出ることは覚悟しておく必要はある。
ただそれは株主総会が本格化する来週ではないとみている。ちなみに、ピークは900社強が開く27日だ。相場の下落、調整入りを警戒するべきは、総会が一巡する再来週との指摘がある。というのは、既存株主に一株価値の希薄化をもたらす増資は例年、株主総会後に発表されることが多いことが背景だそうだ。
ところで、18日の東証1部、2部と新興を含めた全市場の株式売買代金で首位となったのはマザーズ上場のCYBERDYNE(7779)の848.72億円、2位は820.93億円のミクシィ(2121)だった。個人中心に、新興市場の人気銘柄をガンガン回転させ、弄り続けた結果だろう。
しかし、19日は久しぶりに東証1部の主力株が賑わった。これまでの小型株(とりわけ、マザーズ)一辺倒だった投機マネーの流れに変化が出た感がある。こうなると、来週以降、これまで新興で火柱を上げた人気銘柄に関しては、「ナイアガラ」の発生には警戒をしておく必要がある。もちろん、現時点では個人マネーが一気に新興市場から引きあげる気配は強く感じられないため、危惧するような状況にならないかもしれない。しかし、上がる時の倍のスピードで下がるのが株、特に新興市場銘柄というものだ。よって、マザーズの人気銘柄中心に、来週以降については、新興市場でのナイアガラ発生への警戒だけは怠れないとみている。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)