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来週の為替見通し/1ドル=101.00-103.00円を想定 >

カブ知恵速報

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藤井英敏

マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵

05月09日 15時34分

来週の相場見通し/日経平均は調整が続く、想定レンジは13900円~14600円程度

来週の日経平均は調整が続く見通し。想定レンジは13900円~14600円程度。市場では、日銀の追加の金融緩和への期待が大幅に後退し、アベノミクスの成長戦略への失望感が強まっている。また、米国ではモメンタムストックが軟調に推移し、日経平均との連動性の高いナスダック総合株価指数が軟調だ。そして、イエレンFRB議長が8日の議会証言で、米景気の回復基調が強まらない限り利上げの可能性は低いと述べたため、米国の金利上昇期待が後退しドル高・円安が進み難くなっている。さらに、ドラギECB総裁が記者会見で、次回の会合で追加緩和を検討する姿勢を示し、ユーロ高・円安も進み難くなっている。

ところで、経済財政諮問会議の民間議員が15日の会合で、法人税の実効税率を来年度から3年間で20%台に引き下げるよう提案すると伝わっている。市場では、6月にまとめる経済財政運営の基本方針(骨太の方針)にどこまで明記できるかが焦点になっている。この期待感は相場のサポート要因だ。また、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は4月24日、米沢康博氏を委員長に選んだ。米沢氏は、株式などのリスク投資を拡大すべきだと主張しており、安全性を重視する国内債券中心の運用見直しを求めた政府有識者会議のメンバーだった。このためリスク投資を増やす方向で運用改革が進む可能性が高まっている。これも下支え要因だ。

また、海外投資家は4月月間で4243億円を買い越した。買い越しは4カ月ぶりのことだ。買い越しに転じた背景としては、日経平均が年初から約1割下落し、欧米株に比べた出遅れ感が強まったことが指摘されている。これも需給面での相場のサポート要因だ。

一方、ヘッジファンドの決算対策売り、顧客からの解約要請に伴う換金売りは需給面での相場の波乱要因だ。ヘッジファンドの多くは、11月本決算・5月中間決算を採用しているとみられているからだ。彼らは中間決算前にそれまでのポジションを解消し、中間決算通過後に改めて、ポジションを再構築し、下期の相場に備えることが多いという。ただし、今年は去年と違い相場は上昇基調ではないため、短期筋の買い持ちはさほど多くはないとはみられ、ヘッジファンド経由の大量売りによる昨年5-6月のような大幅な相場の急落はなさそうだ。

とにかく、現状の日本株を積極的に買い上がる材料が内外共に見当たらない。ピークアウトした主力企業の14年度の業績見通しは、予想通り保守的で相場を押し上げる材料とはならなかった。その一方で、大いに失望させるものでもなかった。つまり、バリュエーション的にも、相場は上にも下にも動き難いといえるだろう。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)