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来週の為替見通し/1ドル=101.30-103.80円を想定 >

カブ知恵速報

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藤井英敏

マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵

05月02日 15時38分

来週の相場見通し/国内の投資家が動き易くなることはポジティブ材料

来週の東京市場は7日~9日の3日しかないため、当然、3日~6日の連休中の外部環境や材料次第ということになる。この間の最大の注目材料は4月の米雇用統計。非農業部門雇用者数は前月比21万5000人程度増える見込みで、失業率は6.6%と、前月から0.1ポイント低下するとみられている。ただ、イエレンFRB議長は雇用の質に注目しており、市場では賃金の動向についても関心が高まっているという。それでも、雇用伸びが市場予想通りなら、雇用環境の力強さの目安とされる「20万人」を上回るため、市場は株高・ドル高・長期金利上昇(債券安)という形で反応する可能性が高い。

日経平均は昨年12月30日の大納会の16320.22円を天井に調整入りしている。その後の日経平均のザラ場ベースの年初来安値は4月11日の13885.11円、終値ベースの年初来安値は4月14日の13910.16円だ。2月5日の13995.86円と4月11日の13885.11円とで「ダブルボトム」を形成することが期待できる状況であり、当面はネックラインである3月7日の15312.60円を目指す可能性が高いとみている。

だが、国内外の投資家の様子見姿勢は強いため、2日まで、東証1部の売買代金は14営業日連続で活況の目安とされる2兆円を下回っている。これは、20日続いた13年9月6日以来、約7カ月半ぶりの長さだ。このような市場エネルギーの乏しい状況では、先高観が強まることはない。つまり、先述の15312.60円を目指すにはボリュームの増加が必要だ。その意味では、ゴールデン・ウィーク明けで国内の投資家が動き易くなることはポジティブ材料となるだろう。

ところで、今14年度の収益見通しが慎重な企業側のガイダンスと、2ケタ増益を見込んでいるアナリストとの乖離が目立っているという。決算発表を終えた主要企業の今期の経常増益率は3%前後に対して、アナリスト予想の平均は約13%増だそうだ。企業側は、消費増税による消費等への悪影響や円安効果の一巡に加え、人件費や原材料費の高騰への懸念を強め、それを業績予想に織り込んでいる。これを受け、アナリストは業績予想を徐々に切り下げていく結果、今期の全体の予想増益率は1ケタ台後半になるとの見方が浮上していると伝わっている。

これは確かにネガティブ要因だが、市場は保守的な企業ガイダンスをほぼ織り込んだ可能性が高い。そもそも今年は消費増税という特殊なイベントが発生しその影響が見通し難い。また、期初の企業のガイダンスは下方修正リスクを考慮して保守的になり易いからだ。このため、決算発表一巡後の市場の関心は米国経済と日本の成長戦略に向かう公算が大きい。

ちなみに、黒田東彦日銀総裁は4月30日の記者会見で、潜在成長率の引き上げについて「どのように引き上げていくかは基本的には成長戦略や供給力をどう伸ばしていくか、技術革新をどのように促進していくかにかかっている」と語っている。政府は6月に成長戦略をまとめる見通しだ。その中で、最も注目されるのは「法人税の引き下げ」だ。政府は法人税の実効税率の引き下げについて、現在の35.64%(東京都の場合)から今後数年間で早期に20%台にすることを目指すという。6月にまとめる経済財政運営の基本方針(骨太の方針)に「来年度から段階的に引き下げる」と明記されるのなら、来年度からの引き下げが一段と現実味を帯びるため、市場、とりわけ外国人投資家がそれ好感し日本株を買ってくる公算が大きい。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)