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カブ知恵速報

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藤井英敏

マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵

11月01日 15時24分

来週の相場見通し/日経平均は来週一杯、25日移動平均線付近で、もみあう可能性大

来週の日経平均の想定レンジは、下値は10月25日安値14088.19円、上値は10月23日の14799.28円。強気・弱気の分水嶺は25日移動平均線(1日現在14346.23円)だ。日経平均自体がこれより上なら14799.28円方向に、下なら14088.19円方向に、それぞれ動く公算だ。14088.19円を割り込むようだと、9月2日と3日とで空けた窓(13613.48円~13748.68円)埋めが意識されるが、そこまで下がるには、想定以上の米株の急落や円高が必要だ。

なお、25日移動平均線付近は、買い方にとっても、売り方にとっても、居心地のよい水準であり、来週一杯、同線付近で、もみあう可能性も低くはない。実はこれが来週のメインシナリオだ。なぜなら、週末8日の10月の米雇用統計の発表までは引き続き動き難いというムードが継続する可能性も否定できないからだ。

雇用統計については、10月前半の米政府機関の一部閉鎖が響き、軟調な内容が予想されている。実際、10月30日発表のADPの10月の民間部門の雇用者数は前月比で13万人増えたが、増加数は前月実績(改定後で14万5000人)と比べて縮小している。また、ADPと共同でまとめた調査会社の米ムーディーズ・アナリティクスは、月々の平均増加数が、順調な雇用改善の目安とされる15万人程度を下回ってきたと指摘し、「数字が一段と弱まれば、それは失業率上昇を示唆している可能性がある」と分析したと伝わっている。

このため、市場コンセンサスである、「FRBが量的緩和策の縮小開始に動く時期は来年3月が有力である」ということを、裏付けるような軟調な内容になるかどうかが焦点だ。逆に、非農業部門の雇用者増加数が安定改善の目安とされる20万人を上回るということになると、市場では、12月のFOMCでの縮小開始への警戒感が強まりそう。

ただし、10月30日、FRBはFOMCで、米景気の「緩やかな拡大」という判断は変えなかったが、住宅市場の減速と雇用改善の鈍さに警戒を示している。10月1日から約2週間に及んだ政府機関の閉鎖により、各種経済統計の発表は大幅に遅れ、企業や家計の心理にも悪影響を与えた。このため、仮に、10月の雇用統計が上振れても、12月のFOMCでの縮小開始の確率は低いと考える。

さらに、年明けには財政問題が再燃する公算だ。来年1月には暫定予算が失効し、2月には債務上限引き上げの期限が来る。今回のように、財政協議が難航すれば、来年3月のFOMCでイエレン次期議長が緩和縮小を決定するというシナリオが後ずれする可能性もある。そうこう考えると、8日発表の雇用統計の重要度は低い。それでも、市場では、それを材料に売り買いしたいプレーヤーがいるため、それをきっかけに、米株・ドルが大きく変動する見通しだ。

ところで、10月31日までに決算を発表した東証1部上場企業の業績予想の集計によると、円安や国内景気の回復を追い風に4~9月期の経常利益は前期比5~7割の大幅増益になる見通しだという。4~9月期の好調な業績を受け、通期も大幅な増益となる見通しだ。市場では、そうはいっても、決算発表前に比べ利益の上積みは小幅にとどまるため、不満だという反応が多い。それでも、この好調な足元業績はバリュエーション面で相場を力強くサポートしよう。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)