
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
10月25日 15時44分
来週の為替見通し/1ドル=96.00-99.00円で神経質な展開
今週の円相場は下げ渋った。ドイツ株式指数(DAX)やS&P500種株価指数が史上最高値を更新するなど、欧米の株式相場が堅調に推移。投資家がリスクを取りやすくなるとの見方から、欧州通貨やオセアニア通貨に対して低金利の円を売る動きが出た。ドルに対しても一時98.485円まで弱含んだ。
ただ、9月米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を下回ったことが分かると米量的緩和の長期化観測が高まり全般ドル売りが進行。一時97.15円まで値を戻した。なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時79.081と2月1日以来の低水準を付けた。
来週、米国では28日に9月米鉱工業生産指数、9月米住宅販売保留指数、29日に9月米小売売上高、8月米ケース・シラー住宅価格指数、10月米消費者信頼感指数、8月米企業在庫、30日に10月ADP全米雇用報告、9月米消費者物価指数(CPI)、31日に米新規失業保険申請件数、10月米シカゴ購買部協会景気指数、11月1日に10月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数、9月米建設支出などが発表される。29-30日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。
一方、日本では29日に9月完全失業率・有効求人倍率、9月家計調査、9月商業販売統計速報、30日に9月鉱工業生産速報、31日に9月毎月勤労統計、9月新設住宅着工戸数が公表される。また、日銀は31日に日銀金融政策決定会合を開く。
来週は注目度の高い経済指標が相次ぐ。9月米小売売上高や10月ADP全米雇用報告、10月米ISM製造業景気指数などは米実体経済の先行きを占ううえで重要だ。また、29-30日のFOMCでは現状維持が予想されているものの、米量的緩和縮小(テーパリング)のタイミングを探るためには声明文を吟味する必要がある。
来週の円相場は1ドル=96.00-99.00円で神経質な展開となりそうだ。テーパリング先送り観測が高まるなか、米長期金利の低下とともにドルが売られやすい地合いとなっている。市場関係者からは「テーパリング開始はイエレン米連邦準備理事会(FRB)副議長がFRB議長に就任したあとの来年3月以降になる見通し」との声が聞かれた。
一方、円はユーロに対して約4年ぶりの安値を付けるなど、欧米株高を背景に全般円安が進行している。また、日足チャートを見ると、200日移動平均線(25日時点で97.34円近辺)が強力なレジスタンスとして働いていることが分かる。「8日にも200日移動平均線で押し戻された経験があるため、この近辺での円売り・ドル買い意欲は強い」という。仮にこの水準を明確に上抜けた場合は、円高リスクが高まる公算が大きい。留意はするべきだ。
(グローバルインフォ株式会社)