
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
09月13日 15時53分
来週の相場見通し/五輪関連の循環物色が続く
来週の日経平均は17~18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での決定内容と、それを受けた、米金融市場の動向に大きく左右されるだろう。なお、オバマ米大統領は12日、来年1月に任期切れとなるバーナンキFRB議長の後任に、ローレンス・サマーズ元米財務長官を指名する方向で最終調整に入ったと伝わっている。サマーズ氏がバーナンキ議長に比べると「ハト派」ではないとの見方が根強いため、これはドル高・円安要因であり、日本株にはポジティブに作用しよう。
また、各種報道によれば、政府・与党が消費増税による景気腰折れを回避するため9月中に策定する経済対策の素案では、規模は5兆円で、「近い将来に法人税を5~10%軽減」と明記したという。固定資産税を5年間軽減することや、iPS細胞を活用した再生医療など革新的な研究開発支援に予算を重点配分することなども列挙したそうだ。この5兆円の経済対策も、日本株を強力に下支えしよう。
さらに、オバマ大統領は米国民向けの演説でシリアの化学兵器を国際管理下に置くとのロシアの提案を評価し、「米議会に対し軍事攻撃を承認するための決議案の採決を延期するよう要請した」と述べた。これを受け、市場ではシリア情勢を巡る懸念が一段と弱まっている。この中東の地政学的リスクの低下も世界の株式市場にポジティブに作用する見通しだ。
足元の株式市場では、1964年以来56年ぶりとなる東京五輪の開催を材料にした物色が活況だ。競技を行う関連施設やインフラの整備、不動産価格の上昇と含み益の増加、来日する観光客の増加などのメリットを享受するとみられる銘柄群に短期資金の流入が加速した。ど真ん中はゼネンコンだが、隠れ五輪銘柄を探す動きは来週も続く見通しだ。つまり、五輪関連の循環物色が展開される公算が大きい。
日経平均の想定レンジは下値は日足ベースの一目均衡表の転換線(13日現在14155.07円)、上値は7月19日の14953.29円だ。なお、FOMC後、米株が急落し、円高が急激に進むケースでは、(現時点では確率は相当低いとみているが)下値余地は25日移動平均線(同13807.45円)付近まで拡大するとみている。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)