
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
08月30日 17時30分
来週の相場見通し/引き続き調整色が強い展開を予想
来週の日経平均は引き続き調整色が強い展開を予想する。日経平均は8月22日に1番底の13238.73円を付け、その後の戻り高値は23日の13774.66円で、これがネックライン。そして、28日の13188.14円が2番底。こうなると当面の日経平均は13188.14円~13774.66円のゾーンで膠着する可能性が高い。また、25日移動平均線(29日現在13757.07円)を超えない限り、調整終了ムードが強まることはなさそう。
なお、25日移動平均線自体下向きのため、相場自体の向きは下だ。しかし、商いが増えない限り、下落ピッチが加速することもない。ただし、今後、9月のメジャーSQ接近で、デルタをショートに傾けた投資家のデルタ調整が加速する場合は、その限りではない。下落ピッチが加速し、値幅もそれなりに伴うことになると考える。
以上のことから想定レンジは12400円~13600円程度。
ところで、新興国経済が動揺している。米国の量的金融緩和の縮小観測を背景に、アジア通貨全般が下落している。例えば、28日の外国為替市場でインドルピーが対ドルの過去最安値を付け、インドネシアルピアは4年4カ月ぶりの安値を更新した。両国に共通するのはアジアで数少ない経常赤字国であることであり、これが通貨安の主因と指摘されている。同時に、28日のアジア株式相場シンガポールやタイ、フィリピンの株価指数が年初来安値を更新した。
また、インドネシア中央銀行は29日、臨時の理事会で0.5%の緊急利上げに踏み切り、政策金利は7%となった。ブラジル中央銀行も28日の通貨政策委員会で通貨レアル防衛に向け、4会合連続の利上げを余儀なくされた。アジア・南米通貨危機の息吹が感じられる。これはいずれ臨界点を超え、今後数ヶ月のうちに、市場がパニックに陥る可能性が高いとみておきたい。
こんな状態では、日本株を積極的に買う主体は、TOPIXが前場で1%超下がった時にETFを買う日銀と、利益確定の売り方程度しか見当たらない。よって、薄商いは継続する見通しだ。バーゲンハンターはパニック売り、ナイアガラの発生を虎視眈々と狙っていると考える。そして、そのような投売りが加速する局面が、来週から再来週にかけて到来する可能性が非常に高いとみている。
最後に、9月の第1営業日が2日で、「2日新甫は荒れる」との相場格言が市場の一部で強く意識されている。この格言通り、9月相場は荒れる公算が大きいと考える。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)