
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
05月03日 12時06分
来週の為替見通し/レンジは1ドル=96.71-100.00円を想定
今週の円相場は方向感が定まらなかった。前週末発表の1-3月期米国内総生産(GDP)速報値が予想を下回り、円買い・ドル売りが優位となった影響が残った。一時97.35円まで値を上げた。3月米住宅販売保留指数が予想を上回ったことがわかると98.20円まで失速したが、米国の景気減速懸念が根強く下値は限られた。
30日発表の4月米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)が好況と不況の分かれ目とされる50を下回り、円買い・ドル売りが活発化すると96.99円まで急伸した。直後に発表された4月米消費者信頼感指数が予想より強かったため、いったん伸び悩んだが、1日には4月ADP全米雇用報告が予想を下回ったことを受けて97.02円まで再び上げた。
もっとも、97.00円を上抜けることが出来ず、頭の重さが次第に嫌気された。欧州中央銀行(ECB)が政策金利を引き下げ、時間外のダウ先物が強含んだことをきっかけに円売りが優勢に。米新規失業保険申請件数が予想より強かったことも円売り・ドル買いを後押しし、98.40円まで一転下落した。
来週、米国では7日に3年債入札、3月消費者信用残高、8日にMBA住宅ローン申請指数、10年債入札、9日に新規失業保険申請件数、3月卸売在庫、30年債入札、10日に4月月次財政収支が明らかになる。また、8日にスタイン連邦準備理事会(FRB)理事、9日にプロッサー・フィラデルフィア連銀総裁、10日にエバンズ・シカゴ連銀総裁、バーナンキFRB議長、ジョージ・カンザスシティー連銀総裁が講演を行う。
一方、米国以外では6日に英国がアーリー・メイ・バンク・ホリデーで休場となる。8-9日に英中銀金融政策委員会(MPC)、10-11日に7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が開催される。
来週の円相場は軟調に推移しそうだ。レンジは1ドル=96.71-100.00円を想定している。今週は97.00円の上抜けを何度も試したが失敗に終わり、頭の重さが確認された。日銀の量的・質的金融緩和を背景にした円売りが再開すると見ている。好調な企業決算やECBの利下げ観測を背景に、欧米株式相場が底堅く推移していることも円の重しだ。一目均衡表転換線の98.38円が重要なサポートとして意識されているが、ここを下抜け、レジスタンスとして機能する動きが見られれば100.00円が視野に入りそうだ。
もっとも、今後の動向は今晩の4月米雇用統計の結果次第だろう。1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明では「雇用市場の見通しやインフレの変化に応じて適切な政策緩和を維持するため、資産購入のペースを増加または減少させる用意がある」との見解が示された。足もとで弱い米経済指標が続くなか、米雇用統計もさえない結果となれば、米追加金融緩和観測が台頭する可能性がある。円買い・ドル売りのリスクも高まるため留意したい。
(グローバルインフォ株式会社)