
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
03月15日 15時24分
来週の為替見通し/レンジは1ドル=95.00-98.00円を想定
今週の円相場は方向感が定まらなかった。日経新聞が「追加緩和、前倒し決断も 黒田氏が臨時会合を示唆」と報じたことを手掛かりに円売りが先行。一時96.71円まで値を下げた。ただ、次期日銀副総裁候補の岩田規久男・学習院大教授が12日、参院理事会での所信聴取で「今の段階ではリスク性資産に踏み込む必要はないと思うが、排除はしない」と述べたほか、日銀臨時会合の必要性を否定したため、一転円買いが強まり95.44円まで持ち直した。
13日の2月米小売売上高や14日の米新規失業保険申請件数が予想より強かったことがわかると、96.60円まで弱含んだが、「米シンクタンクが米連邦準備理事会(FRB)に対してハト派的なリポートを示した」と伝わり、95.675円まで再び上げた。
来週、米国では18日に3月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数、19日に2月住宅着工件数、2月建設許可件数、20日にMBA住宅ローン申請指数、連邦公開市場委員会(FOMC)、21日に新規失業保険申請件数、住宅価格指数、フィラデルフィア連銀製造業景気指数、中古住宅販売件数、景気先行指標総合指数が発表される。
一方、英欧では19日に3月独ZEW景況感指数、20日に英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨(3月6-7日分)、2月英雇用統計、21日に3月独製造業・サービス業購買担当者景気指数(PMI)速報値、3月ユーロ圏製造業・サービス業PMI速報値、22日に3月独Ifo企業景況感指数が明らかとなる。
来週の円相場は軟調に推移しそうだ。レンジは1ドル=95.00-98.00円を想定している。日銀正副総裁人事は15日の参院本会議で同意される見通しで、日銀の新たな体制が発足する。臨時の金融政策決定会合で金融緩和が前倒しされるとの思惑が再び高まれば、円は売りに押されるだろう。また、良好な米経済指標が相次ぐなか、FOMCの声明やバーナンキFRB議長の定例記者会見で出口戦略に関する言及があれば、円売り・ドル買いが加速する可能性がある。
世界的な株高傾向が続いており、投資家が「リスク・オン」の動きを強めていることも円の重しだ。半面、円の下値では国内企業の対外資産引き揚げ(リパトリエーション)に絡んだ円買い・ドル売りや、年度末を控えた日本の輸出企業の円買い・ドル売りが入りやすい。50銭刻みで設定されているバリアオプションの防戦買いも意識され、一方的に円安が進む展開にはならないだろう。
(グローバルインフォ株式会社)