
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
11月09日 15時26分
来週の為替見通し/レンジは1ドル=78.61-80.00円を想定
今週の円相場は荒い値動きだった。米大統領選の投開票を6日に控えるなか、強い10月米雇用統計を受けて前週末に進んだ円売り・ドル買いを調整する動きが先行し、一時79.96円まで上昇した。ただ、オバマ米大統領の再選や、米国の金融緩和継続を織り込む動きが強まると、欧米株価の上昇とともに円売りが再開し80.45円まで下落した。
もっとも、オバマ米大統領の再選をドル売り材料とみなす向きもあったほか、米長期金利が急低下したため一転円買い・ドル売りが優位となり79.81円まで持ち直した。7日午後にオバマ米大統領の再選が確実となると、市場の先行き不透明感が後退するとして株価が上げ幅を拡大。つれる形で再び円が売られ80.41円まで失速した。
その後、欧州景気の減速懸念を高める材料が相次いだうえ、米議会選で「ねじれ」状態が解消されず「財政の崖」問題への対応が遅れるとして欧米株価が急落。米長期金利の低下も続いたため、79.325円まで急伸した。
来週、米国では13日に10月月次財政収支、14日に10月米PPI、10月小売売上高、9月企業在庫、FOMC議事要旨(10月23-24日分)、15日に10月CPI、新規失業保険申請件数、11月ニューヨーク連銀製造業景気指数、16日に9月証券投資動向、10月鉱工業生産指数が公表される。
一方、日本では12日に9月第三次産業活動指数、7-9月期GDP速報値、9月企業物価指数、13日に9月鉱工業生産確報が明らかとなる。
このほか、12日にユーロ圏財務相会合、13日にEU財務相理事会、15日に7-9月期仏・独・ユーロ圏GDP速報値が予定されている。
来週の円相場は堅調に推移すると予想する。レンジは1ドル=78.61-80.00円を想定している。米大統領選を通過し、投資家の注目は「財政の崖」問題に向けられているが、米議会の「ねじれ」状態は次の中間選挙までの2年間続くため、迅速な解決は望めないだろう。
8日には関係者の話として「ユーロ圏財務相はギリシャ支援の決定を数週間遅らせる可能性」などと伝わり、欧州債務問題の早期改善期待も後退している。また、欧州委員会は7日、2012年と2013年のユーロ圏経済見通しを下方修正したほか、ドラギECB総裁はユーロ圏景気に慎重な見方を示した。
来週の欧米経済指標で足もとの景気動向を確認する形だが、投資家が「リスク・オフ」の動きを進めやすい条件が揃っており、今後も円買いが続くだろう。10月30日の高値79.275円を終値ベースで上抜ければダブルボトムが形成され、チャート的にも円買い・ドル売りを進めやすい地合いとなる。ただ、79.275円を上抜けることが出来なければ、10月米雇用統計が発表された2日の安値80.68円とのレンジ取引となる可能性もあり留意したいところだ。
(グローバルインフォ株式会社)