
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
09月28日 16時03分
来週の相場見通し/調整色の強い動きを予想
来週の日経平均は外部環境が劇的に改善しない限り、調整色の強い動きを予想する。想定レンジは8600円~9100円程度。日経平均の28日終値は8870.16円。3日始値8836.61円を上回り月足は陽線になったが、25日移動平均線(28日現在、8964.24円)や200日移動平均線(同、9023.46円)を下回っている。このように重要な移動平均線を下回っている状態では、上値の重い調整局面が続く公算が大きい。上回るためには、円高の是正が最も効くが現状は期待薄だ。結果として、日経平均の調整は続く見通しだ。
ただし、日米欧の中央銀行による追加緩和策が出揃っているため、再び下値を模索するような緊張を強いられる相場展開にはならないだろう。あくまでも、売買材料に乏しい地合いの中での、時間調整が続くとの認識だ。下値不安が強まるには、想定を超える悪材料の出現が必要だ。
ところで、日銀は10月1日に短観9月調査を発表する。大企業製造業DIの市場予想はマイナス3と、前回6月調査のマイナス1からやや悪化する見通し。世界的な景気減速で輸出や生産が落ち込んでいることに加え、円高定着や原油価格上昇などで、景況感が悪化したとみられている。なお、今回の回答基準日は政府が尖閣諸島を国有化した9月11日。このため、直後の日中関係緊迫化の影響は織り込まれていない。
ただし、足元の株式市場で日本経済はさほど材料視されていない。このため、短観自体は注目度の高い指標だが、東京株式市場への影響は限定的だ。
一方、米国では、1回目の米大統領候補討論会が10月3日に予定されている。ここで両候補が市場にとってネガティブな発言をするとは思えない。だが、発言内容次第では米国金融市場が大きく動く可能性がある。また、ISM製造業景況感指数が1日、米雇用統計が5日に発表される予定だが、既にFRBがQE3を決めたこともあり、これらの指標発表で、米金融市場が動揺するとは考え難い。
9日のアルコアを始めに発表が本格化する米主要企業の7~9月期決算内容次第で、米国株式市場については、全体的な方向感が出てくるとみている。それまでは米国株式市場は、方向感乏しい、高値圏でのもみあいだろう。
そして、欧州では4日に欧州中央銀行(ECB)が理事会を開く。前回9月6日の理事会で国債買い入れ策を決めていることも、政策金利を据え置くとの予想が多い。しかし、欧州景気の減速感は強まるなかで、万が一今回利下げを決めることがあれば、それはポジティブ・サプライズで、ユーロ高・世界同時株高のきっかけとなり得よう。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)