
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
07月13日 15時55分
来週の相場見通し/上値の重い調整局面を予想
来週の日経平均は上値の重い調整局面を予想する。日経平均の12日終値は8720.01円で、25日移動平均線(12日現在、8788.35円)を割り込んだ。25日移動平均線割れは6月15日以来のことだ。当面はこの25日移動平均線(13日現在、8798.95円)が強力に抵抗する見通し。仮に、同線を上抜いたとしても、13週移動平均線(同8894.33円)や52週移動平均線(同、8983.03円)、200日移動平均線(同、8954.81円)などが上値を強烈に抑えよう。
一方、下値は6月SQ値8613.40円がまずは第一メド。これを割り込んだら、6月5日と6日とで空けた窓(8388.14円~8412.55円)あたりが意識されそう。以上のことから、来週の日経平均の想定レンジは8400円~8900円程度。
世界的な景気減速懸念に加え、欧州債務問題が燻り続け、米企業業績の悪化も心配されている。このような状況では、外国人投資家の日本株買いは期待薄だ。GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)や投信経由の個人マネーが逆張り的に買う可能性はある。だが、逆張りスタンス故に、上値を追うことはなく、相場を押し上げることはないだろう。
6月の米雇用統計では非農業部門の雇用者数の増加幅が3カ月連続で10万人を割り込んだ。6月のISM製造業景況感指数は49.7と企業活動の拡大・縮小の節目となる50をほぼ3年ぶりに割り込み「縮小」を示した。また、中国の12年4-6月期GDPは実質で前年同期比7.6%増だった。前年同期比の成長率は6四半期連続の減速で、確定値ベースでは09年1-3月期以来、約3年ぶりに8%を下回る水準に落ち込んだ。
このように米国及び、世界景気の牽引役の中国景気の鈍化が鮮明になっている。
また、トムソン・ロイターによると、米主要500社の4-6月の純利益は前年同期比6%増だという。住宅ローン関連訴訟を巡り前年同期に大きな損失を計上したバンク・オブ・アメリカを除いた場合の純利益は1%増にとどまる予想しているそうだ。そして、ムーディーズは13日、イタリアの長期債務格付けを「A3」から「Baa2」に2段階引き下げした。格付け見通しは引き続き「ネガティブ」としている。
このように米企業業績は振るわず、南欧諸国の格下げも相次いでいる。
このような世界情勢を踏まえ、世界では欧州や中国、韓国、ブラジルなど利下げが相次いでいる。しかし、日銀は11-12日開いた金融政策決定会合で、追加の金融緩和を見送った。このような日銀の追加緩和に後ろ向き、且つ、後手後手回る政策対応で、さらには、戦力の逐次投入的な発想と行動を主因として、日本経済のデフレ長期化、為替市場での円高が継続する公算だ。結果、日本株の上昇を阻害し続けることになる見通しだ。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)