
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
06月22日 16時25分
来週の相場見通し/底堅い、戻り相場をイメージ
来週の東京株式市場は、外部環境が劇的に悪化しない限り、底堅い、戻り相場をイメージしている。欧州発の相当強烈な悪材料が飛び出さない限り、投資マインドが冷え込むことはなさそうだ。日経平均の想定レンジは8600円~9100円程度。
FRBがバランスシートの膨張を伴うQE3を見送り、それがないツイスト・オペを延長したことは、市場の事前予想通りだった。また、ギリシャ再選挙、G20首脳会議、FOMCと、無難に重要なイベントを次々通過して、不透明要因がなくなっている。市場は不透明を嫌うため、この順調な重要イベントの消化はポジティブ材料と考える。
ただし、欧州連合(EU)はG20の合意を踏まえ、28~29日のEU首脳会議で、即効性のある具体策を協議する。そこで、市場が期待する対策が打ち出せるどうかを見極める必要がある。このため、現状のすっきりしない状況は、EU首脳会議終了まで継続する公算が大きい。
EU首脳会議ではギリシャ問題などに加え、経済成長を重視するオランド仏大統領が就任したこともあり、「成長・雇用協定」で合意する予定となっている。また、欧州安定基金(EFSF)や欧州安定メカニズム(ESM)によるユーロ圏諸国の国債買い入れなどの対応案に、ドイツが理解を示すかも見極める必要がある。
ところで、国内では、民主党の小沢元代表が26日に予定される衆院本会議での採決で反対した後に離党し、新党を結成する構えと伝わっている。仮に、そのような流れが実現した場合、年内の総選挙観測が強まるだろう。しかし、現状の政治の枠組みが変化することについては、景気、経済、株式市場にとって、プラスになることがありこそすれ、マイナスになることはない。よって、国内政治の流動化確度の高まりはポジティブ材料とみる。
一方、米国では、フィラデルフィア地区連銀が発表した6月の製造業業況指数はマイナス16.6と、前月のマイナス5.8から悪化し、10カ月ぶり低水準となった。また、英HSBCが21日発表した6月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は48.1と、5月の確定値の48.4から低下した。
わが国の主要貿易相手国の製造業の景況感の悪化は、確かにネガティブ材料だ。しかし、これらの世界経済低迷の指標発表を受けて、円相場が、対ドル、対ユーロで円高に大幅に振れない限り、少なくとも、日本株については、それほど神経質になる必要はないとみている。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)