
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
05月11日 15時54分
来週の為替見通し/レンジとしては78.50-80.10円を想定
今週の円相場は高値圏でのもみ合いとなった。ギリシャの政局混迷で欧州債務問題の先行き不透明感が一段と高まるなか、リスク・オフの動きが強まると全般円買いが優勢となった。米10年債利回りは1.80%を割り込み一時1.79%と1月31日以来の水準まで低下。日米金利差縮小への思惑から円買い・ドル売りが進み、一時2月20日以来の高値となる79.428円まで値を上げた。
ただ、対ユーロなどでドル買いが進んだ影響を受けて、一本調子で円高・ドル安が進む展開にはならなかった。五十嵐文彦財務副大臣は10日、「(円高に関し)投機的な目に余る動きには介入もあり得る」「為替の急激な変化は問題であり、注意深く見る必要」などと発言。日本当局による円売り介入への警戒感から円高に歯止めがかかった面もある。なお、今週の安値は8日に付けた80.081円で値幅は65銭程度と小さかった。
来週、米国では15日に4月消費者物価指数(CPI)、5月ニューヨーク連銀製造業景気指数、4月小売売上高、3月対米証券投資、3月企業在庫、5月NAHB住宅市場指数、16日に4月住宅着工件数/許可件数、4月鉱工業生産、4月24-25日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨、17日に5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、4月景気先行指標総合指数などが発表される。
一方、日本では14日に4月国内企業物価指数、15日に4月消費動向調査、16日に3月機械受注、3月第三次産業活動指数、17日に1-3月期実質国内総生産(GDP)速報値、3月鉱工業生産確報値などが公表される。
このほか、14日にユーロ圏財務相会合、15日に欧州連合(EU)財務相理事会、18-19日にワシントンで主要8カ国(G8)首脳会議が開催される。
来週は5月ニューヨーク連銀製造業景気指数や4月小売売上高、4月住宅着工件数/許可件数、5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数などに対する注目度が高い。足もとで発表された米経済指標がさえない内容となっているだけに、米景気回復に対する警戒感もじわりと高まってきている。
来週の円相場は底堅い展開となりそうだ。ギリシャ政局が混迷しているうえ、スペインの金融機関の信用不安も高まりつつある。欧州債務問題の抜本的な改善が見込めず、投資家のリスク回避姿勢が強まりやすいなか、相対的に円は買われやすい。来週の米経済指標が弱い結果となれば、円高・ドル安が加速する可能性もある。
半面、1ドル=80円を上回る円高水準が続けば政府・日銀が円売り介入に動くとの思惑が台頭する。市場関係者からは「外国為替証拠金(FX)取引では、ドルの反発を狙った個人投資家の買いが増えた」との声も聞かれている。積極的に上値を追う展開は想定しづらい。レンジとしては78.50-80.10円を想定している。
(グローバルインフォ株式会社)