
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
03月16日 15時29分
来週の為替見通し/1ドル=82.30-85.50円で軟調な展開
今週の円相場は軟調だった。米景気回復への期待などから米長期金利が上昇。日米金利差拡大への思惑から円売り・ドル買いが先行した。日銀は13日、追加金融緩和を見送ったものの、白川方明日銀総裁がデフレ脱却を目指す姿勢を改めて示したことで円売りが広がった。
米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、米失業率の低下や国際金融情勢の改善などを指摘し、一時的なインフレの上昇に言及すると米追加金融緩和への期待がはく落しドル買いが加速した。一時2011年4月13日以来の安値となる84.187円まで値を下げた。
来週、米国では19日に3月NAHB住宅市場指数、20日に2月住宅着工件数/建設許可件数、21日に2月中古住宅販売件数、22日に1月住宅価格指数、2月景気先行指標総合指数、23日に2月新築住宅販売件数などが発表される。また、バーナンキFRB議長やダドリー米ニューヨーク連銀総裁、エバンズ米シカゴ連銀総裁、ロックハート米アトランタ連銀総裁などの講演が予定されている。
一方、日本では21日に1月全産業活動指数、22日に2月貿易統計(通関ベース)などが公表される。
米国では米住宅指標の発表が相次ぐ。市場では米景気回復への期待が強まっており、これを裏付ける結果になるかがポイントだ。ただ、「米住宅不況は本当に終わったのか」と疑問を呈する向きもある。住宅ローン保険大手ユナイテッド・ ギャランティ・コーポレーション(UGC)は14日、米住宅市場の回復は依然ぜい弱で、一様でないとの認識を示した。13日のFOMC声明では、「住宅部門は依然として低く落ち込んでいる」との見解が示されている。
来週の円相場は1ドル=82.30-85.50円で軟調な展開となりそうだ。ドル先高観が強まるなか、日米の中央銀行の姿勢の違いが明確になったことで円売り・ドル買いが出やすい状況だ。通貨オプション市場ではコールオプションとプットオプションとの比較で持ち高の偏り具合を示すリスクリバーサル(ドル高方向への変動率からドル安方向への変動率を引いた値)が15カ月物までドル・コールオーバーとなっている。オプション市場でも円安・ドル高を見込む向きは多い。米短期金融市場では短期金利先物が下落し、「FRBが予想よりも早い時期に利上げを開始する可能性がある」との見方が広がっている。
半面、年度末を控えて国内輸出企業からの円買い・ドル売りが入りやすく、上昇ペースを抑制する可能性がある。足もとで相場下落が続いたあとだけにポジション調整や利益確定の円買いも入りやすいだろう。
(グローバルインフォ株式会社)