
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
02月10日 16時06分
来週の為替見通し/レンジは1ドル=76.80-79.50円
今週の円相場は軟調。3日に発表された1月の米雇用統計が強い結果となったことを背景に米長期金利が上昇しており、日米金利差拡大を意識した円売り・ドル買いが出た。海外勢からは、8日に発表された12月の国際収支で、経常黒字が予想を下回ったことや内訳で貿易赤字が予想よりも弱い結果となったことをはやした円売り・ドル買いが見られた。
一部メディアが13-14日に予定されている日銀の金融政策決定会合で追加の金融緩和が行われるとの観測記事を載せたこともあり、市場の一部で日銀の追加金融緩和が意識されたことも円売り・ドル買い要因となった。10日朝には77.75円まで下げ幅を広げた。
来週、米国では14日に1月輸入物価指数、1月小売売上高、12月企業在庫、15日にMBA住宅ローン申請指数、2月ニューヨーク連銀製造業景気指数、12月対米証券投資、1月鉱工業生産・設備稼働率、2月NAHB住宅市場指数、16日に1月卸売物価指数(PPI)、新規失業保険申請件数、1月住宅着工件数・建設許可件数、2月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、1月米消費者物価指数(CPI)、1月景気先行指標総合指数などの発表がある。
また、米連邦準備理事会(FRB)は15日に1月24-25日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を公表するほか、14日にウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁、プロッサー米フィラデルフィア連銀総裁、15日にはフィッシャー米ダラス連銀総裁、16日にはバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長などの講演が予定されている。
一方、日本では13日に10-12月期実質国内総生産(GDP)速報値、第三次産業活動指数、14日に12月鉱工業生産・確報値、金融経済月報、13日に対外対内証券売買契約等の状況などが広報されるほか、日銀は13-14日に金融政策決定会合を開き、終了後に政策金利を発表する。
来週は米国では重要指標が相次ぐが、特に1月小売売上高、2月ニューヨーク連銀製造業景気指数、2月フィラデルフィア連銀製造業景気指数に注目したい。1月の米雇用統計が強い結果となり、米景気に強気の見方が増えている。この見方に沿った結果になるかが焦点だ。
一方、日本では日銀の動きに注目が集まっている。一部通信社の金融緩和観測に加えて、米系シンクタンクはリポートで明確なインフレターゲットを導入する可能性があるとの見方を示している。
来週の円相場はやや売られるケースを想定したい。レンジは1ドル=76.80-79.50円を見ている。1月の米雇用統計が強い結果となり米経済に対する見方は改善している。米長期金利は上昇傾向にあるため、円売り・ドル買いが出やすい。11月、12月、1月と78.20-30円レベルで下げ止まったが、この水準を下抜けてくると下げ足を速める可能性が高い。
また、海外勢が日本の経常黒字の減少や日銀の追加金融緩和観測をはやす格好で円売りを仕掛けてくる可能性も考えられる。「日本の政治の不透明感が強く、消費増税も容易ではない。財政に対する信任低下を背景に投機的な円売りが出る可能性がある」との指摘もあった。
一方で、下値では国内輸出企業の円買い・ドル売り意欲は旺盛である。急ピッチでの円安進行を抑制しそうだ。なお、仕掛け的な動きは短期筋中心となる。下値の堅さが確認されると円が買い戻されるペースは速いだろう。
(グローバルインフォ株式会社)