
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
02月10日 15時37分
来週の相場見通し/仕手系銘柄を中心にした個別材料株相場へ
来週の日経平均は外部環境が大幅に悪化しない限り、堅調な動き(高止まり)を予想する。想定レンジは8700円~9200円程度。足元、相場が急落するとしたら、ギリシャ問題が一転、深刻化し、スペイン、ポルトガル、イタリアに危機が波及するくらいしか思い当たらない。
テクニカル的に、日経平均は、11年11月25日の8135.79円を1番底、11年12月19日の8272.26円を2番底、昨年12月7日の8729.81円をネックラインにしたダブル・ボトムを完成させている。このため、12月7日から19日までの下げ幅457.55円を8729.81円に上乗せした9187.36円が当面のターゲットだ。一方、下値は25日移動平均線(10日現在、8719.95円)が押し目限界とみている。
なお、信用需給は良好だ。3日申し込み時点の信用取引の買い残高は1兆1817億円で、前週比157億円減少した。減少は7週連続で、2009年5月22日時点の1兆1788億円以来、約2年8カ月ぶりの低水準だった。一方、売り残高は143億円増の5972億円で、5週連続で増加した。11年9月9日時点の6224億円以来約5カ月ぶりの高水準だった。
将来の売り予約の買い残が減り、将来の買い予約の売り残が増加している。さらに、信用評価損益率は2月3日申し込み時点でマイナス12.18%と、前週比0.74ポイント改善した。評価損率は6週連続で縮小した。信用買い方の手の内も改善を続けている。このため、信用需給は大幅に改善し、買い方有利の状況とみてよいだろう。
この買い方有利の状況を演出しているのが外国人投資家だ。実際、2月第1週(1月30日~2月3日)の投資部門別株式売買動向では、買越額は216億円と前週437億円からは減少したものの、外国人は6週連続で買い越した。一方、個人は7週連続の売り越し。売り越し額は416億円と、前週の863億円からは減少したものの、個人の換金売りは継続している。今後、外国人が売り越しに転じるか、個人が買い越しに転じたら、目先の天井をつける可能性が高いとみている。
物色に関しては、主力株に関しては、外国人投資家の買いに、国内金融法人や、信託銀行経由の年金売りが出てくるため、上値は重いとみている。このため、短期資金は仕手系材料株を中心にした個別材料株物色の傾向を強める公算が大きい。
そのリーディング・ストックが新日本理化(4406)だ。同社は9日、12年3月期通期連結業績予想の下方修正を発表した。通期連結業績予想を、売上高291億円(前回予想比8.5%減)、営業利益6億4000万円(同40.2%減)、経常利益8億4000万円(同31.1%減)、当期純利益7億7000万円(同23.8%減)に、それぞれ下方修正した。世界経済の失速や、タイの洪水による需要の低迷のため、売上高は前回予想を下回る見込み。また、円高の長期化による採算の悪化もあり、利益についても前回予想を下回る見通しとなった。
しかし、これを受けた10日の同社株は非常に強かった。さすがに下方修正が嫌気され、前日比8円安の872円で寄った後、9時35分には852円まで下落した。しかし、そこから急速に買い戻され、一時44円(5.00%)高の924円を12時53分に付け、結局、前日比23円(2.61%)高の903円で取引を終えた。
来週は同社に代表される仕手系材料株を、デイトレーダーや証券自己などの短期筋が活発に売買するとみている。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)