
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
10月21日 16時19分
来週の相場見通し/基本的には、膠着相場が継続
来週の日経平均は基本的には、膠着相場が継続する見通し。日経平均の想定レンジは8500円~8900円程度。メルケル独首相とサルコジ仏大統領が26日までに危機対応の包括策を決めるとの共同声明し、危機対応の包括策の結論は23日から先送りされた。このため、26日までは、欧州での今後の議論の行方を見極めたいというムードが継続する公算が大きい。
危機対応の包括策に関しては、EFSF(欧州金融安定化基金)の効果を高めるため、基金に銀行免許を与え、資金は欧州中央銀行(ECB)からいくらでも借り入れられるようにする案をフランスは提案しているが、ドイツやECBは反対の立場で溝が埋まっていないとみられる。この点で、独仏がどのように折り合うかが注目される。
ただし、26日段階でも決着せず、「継続審議」的な玉虫色の結論も十分あり得る。このケースでは、世界の株式市場は失望売りを浴びるだろう。それでも、独仏交渉が完全決裂してしまう可能性は低いため、市場の動揺は短期的に収まるとみている。
欧州不安が燻り続けている結果、多くの投資家は様子見スタンスを崩せずにいる。21日まで、東証1部の売買代金は5日連続で9000億円を下回った。特に、21日の東証一部の売買代金は7755億円と、昨年12月28日の7192億円以来、約10ヶ月ぶりの低水準で、今年の最低記録を更新した。また、21日の日経平均の日中値幅は48.23円と、10月6日から21日まで11日連続で100円以内に収まっている。このように、超閑散相場・低ボラの膠着相場が続いている。
この傾向は、少なくとも、欧州危機対応の包括策の結論が出ると期待される26日まで続くだろう。その後、その結論を受け、東京株式市場は多少の反応はするとみている。だが、欧州問題は根深く、その抜本解決には相当な時間を要し、且つ、解決までに紆余曲折が予想されるため、相場が楽観ムードに包まれることはないだろう。上がるにしても、売り物薄の中、買戻し中心に多少の戻りを演じる程度とみておきたい。
逆に、極度の悲観に傾くこともなさそう。仏独の認識・対応方針に溝があるとはいえ、一応、危機を最大限回避しようという意志がみえるからだ。これが市場の政策期待となって、相場を力強くではないが、サポートすることだろう。
物色の柱らしい柱は全く見当たらない。これも相場の先高観の無さの理由だ。しかしそれでも、来週から、国内3月決算企業の中間決算発表が本格化する。タイの洪水、欧米景気減速、中国等新興国景気減速、対ドルでの歴史的円高などの影響を見極める局面に入る。それと同時に、好業績銘柄は買われ、悪業績銘柄は売られるという、決算発表期特有の反応がみられることだろう。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)