
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
09月16日 15時31分
来週の為替見通し/1ドル=75.00-77.50円のレンジで神経質な展開
今週の円相場はじり高だった。半期末を控えた国内輸出勢からの円買い・ドル売りが出たほか、一部フランスの銀行が資金調達難に陥っているとの観測を背景に対ユーロで円買いが強まったことにつれた円買い・ドル売りが見られた。
週後半に入ると、ギリシャ、独仏首脳が14日に電話会談を開き、ギリシャがユーロ圏にとどまることを確認したほか、ECBは15日に主要中銀と協調しドル資金供給オペを行うことを発表した。ギリシャのユーロ離脱懸念と欧金融機関の資金調達懸念が後退し、ユーロドルが大幅高となると、円買い・ドル売りが更に進んだ。一時76.56円まで上昇した。
来週、米国では19日に9月NAHB住宅市場指数、20日に8月住宅着工・建設許可件数、21日にMBA住宅ローン申請指数、8月中古住宅販売件数、22日に新規失業保険申請件数、7月住宅価格指数、8月景気先行指標総合指数などの発表がある。
また、米連邦準備理事会(FRB)は20-21日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、終了後に政策金利を発表する。ダドリー・米ニューヨーク連銀総裁とウィリアムズ・米サンフランシスコ連銀総裁は23日に講演を行う予定となっている。
一方、日本では20日に景気動向指数・改定値、21日に8月貿易統計(通関ベース)、7月全産業活動指数などが公表される。
来週はFOMCが最大の注目材料だ。市場では、量的緩和第3弾(QE3)は行われず、ツイストオペが実施されると予想されている。ツイストオペだけの場合は、織り込み済みで株はネガティブに反応する可能性があり注意したい。また、超過準備付利金利の引き下げを予想する声もあるが、米短期金利は既に相当低い水準まで低下しており、実際の効果は薄いだろう。ただ、アナウンス効果はあるため一時的にドル売りが膨らむこともありそうだ。
来週の円相場は1ドル=75.00-77.50円のレンジで神経質な展開を予想している。ギリシャのデフォルトや欧金融システムに対する懸念は根強い。リスク志向が高まりにくいため円が買われやすい地合いだ。半期末に近づき国内輸出企業からの円買いも意識される。8月31日の高値76.42円を上抜けると上昇に弾みがつきそうだ。
ただ、市場参加者間では「政府・日銀は半期末対策で円売り介入を行うだろう」との見方があり、8月19日に付けた史上最高値75.941円に接近すると、口先介入などが行われる可能性が高い。実際に円売り介入が行われることも十分考えられる。その影響で円の上値は限定されそうだ。
なお、週末には欧州連合(EU)財務相非公式会合が開かれる。ガイトナー米財務長官も出席予定で、米財務省はいったん否定したが、欧州サイドに欧州金融安定ファシリティー(EFSF)規模拡大を求める公算が大きい。仮にEFSF規模拡大が決まれば、ユーロ圏の財政問題解決に一歩近づく。週明けにユーロ主導で相場が大きくと見られるため、週末の報道に注意が必要だ。
(グローバルインフォ株式会社)