
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
07月29日 15時26分
来週の為替見通し/1ドル=75.00-79.80円で荒い値動き
今週の円相場もしっかりとした展開だった。米連邦債務の上限引き上げ交渉に進展が見られずデフォルト(債務不履行)への警戒感が高まりドルが売られた。仮にデフォルトを回避しても米国の格下げは避けられないとの見方が広がっていることもドル売り材料となった。月末を控えた国内輸出企業からと見られる円買い・ドル売りが入ると上げ幅を広げ、29日に77.448円と3月17日以来の高値水準を付けた。
来週、米国では1日に6月建設支出、7月ISM製造業景況指数、2日に6月個人支出・個人消費支出、3日に7月チャレンジャー人員削減数、7月ADP全米雇用統計、7月ISM非製造業景況指数(総合)、6月製造業新規受注、4日に新規失業保険申請件数、5日に7月米雇用統計、6月消費者信用残高などの発表がある。
一方、日本では2日に7月マネタリーベース、6月毎月勤労統計、4日に対外対内証券売買契約等の状況、5日に6月景気動向指数・速報値の発表がある。
日銀は4-5日に金融政策決定会合を開き、終了後に政策金利を発表する。
来週は経済指標では米雇用統計が最大の注目だ。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は7月13日、下院金融委員会で雇用に対し厳しい認識を示していたほか、7月発表の新規失業保険申請件数は40万件台が目立った。3日のADP全米雇用統計が弱い結果となると、米雇用統計への警戒感と、FRBに対する追加緩和観測が高まりドルにはマイナスだ。
日本では日銀の金融政策決定会合に注目が集まるが、6月、7月と景気判断が引き上げられていることを踏まえると追加の金融緩和が行われる可能性は低い。ただ、円高進行に伴い株式相場が崩れてくると、追加緩和の憶測が広がり相場が上下する展開はありえそうだ。
来週の円相場は1ドル=75.00-79.80円で荒い値動きとなるだろう。週前半は米国がデフォルトを回避できるかが最大の焦点だが、ぎりぎりのところでデフォルトは回避されると市場参加者の多くは予想している。しかし、「2008年9月のリーマンブラザーズ破綻後に『金融安定化法案』を否決している前科があり、デフォルトとなることもありえる」と指摘する声もあり油断は禁物だ。デフォルトとなれば円相場の史上最高値は避けられないだろう。その場合は、政府・日銀の円売り介入が行われると予想される。
デフォルトを回避した場合はドルの買い戻しの展開になるが、ドルを新規に買いあがっていけるほど米国の経済は強くない。債務上限の引き上げ交渉が難航する中でも米10年債の利回りは3.00%前後で推移しており、ドルの戻りは限定されると見られる。
(グローバルインフォ株式会社)