
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
07月22日 15時27分
来週の為替見通し/1ドル=76.80-79.30円で上値を試す展開
今週の円相場はしっかりとした展開だった。オバマ米大統領が19日、「債務についての協議で一定の進展があり、意見の溝が幾分狭まった」などの見解を示すと、米国のデフォルト(債務不履行)に対する警戒感が後退し円売り・ドル買いが入ったが、債務上限問題の完全解決には至らず円の下値は限られた。
週末にかけてはユーロ圏首脳会議で、ギリシャに対する追加支援と欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の運用拡充が決まったことを好感し、対ユーロ中心にドル売り圧力が高まったため、円買い・ドル売りが進んだ。一時78.22円と3月17日以来の高値を付けた。
来週、米国では26日に5月ケース・シラー米住宅価格指数、7月米消費者信頼感指数、6月米新築住宅販売件数、7月リッチモンド連銀製造業景気指数、27日にMBA住宅ローン申請指数、6月米耐久財受注、28日に米新規失業保険申請件数、6月米住宅販売保留指数、29日に4-6月期米実質国内総生産(GDP)速報値、7月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)、7月ミシガン大・消費者態度指数・確報値などの発表がある。
米財務省は26日に2年債350億ドル、27日に5年債350億ドル、28日に7年債290億ドル規模の入札を実施するほか、27日には米連邦準備理事会(FRB)が米地区連銀経済報告(ベージュブック)を発表する。また、ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁、ブラード米セントルイス連銀総裁、ロックハート米アトランタ連銀総裁などの講演が予定されている。
一方、日本では26日に6月企業向けサービス価格指数、28日に6月商業販売統計、29日に6月有効求人倍率、6月失業率、6月全世帯家計支出調査、7月東京都区部消費者物価指数(CPI)、6月全国CPI、6月鉱工業生産・速報値、6月新設住宅着工戸数などが公表される。また、白川日銀総裁、亀崎日銀審議委員が講演を行う。
来週は米国で重要指標の発表が相次ぐ。米住宅指標も重要であるが、特に4-6月期米実質GDP・速報値、7月シカゴPMIの相場への影響度が高いだろう。弱い結果だった場合は、FRBの追加緩和の憶測が広がりかねない。
来週の円相場は1ドル=76.80-79.30円で上値を試す展開が予想される。14日に付けた78.45円を上抜けたことで、3月17日に付けた史上最高値76.25円まで節目がなくなっており、上サイドに振れやすくなったと考えられる。米債務上限に関しては、財政赤字削減案がまとまらない場合、短期的な債務上限引き上げでしのぐ可能性が残るなど依然不確定要素が多く、ドルが買われにくい地合いだ。債務上限問題が解決した場合は、リスクマネーのフローが回復して欧州・オセアニア通貨に対してドルが売られ、円・ドル相場には追い風となりそうだ。
なお、政府・日銀の為替介入は、円の上昇が緩やかであるほか、日経平均株価が1万円台に乗せていることもあって、行われる可能性は低いだろう。
(グローバルインフォ株式会社)