
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
07月22日 16時55分
来週の相場見通し/戻り相場継続、日経平均の想定レンジは9800円~10300円程度
来週の日経平均は、米株が急落したり、円高が急激に進行しない限り、戻り相場を継続する見通し。想定レンジは9800円~10300円程度。下値に関しては、今週安値9889.72円(19日)と先週安値9884.00円(14日)あたりが強く意識されそうだ。一方、戻りメドとしては、7月SQ値10225.82円、震災発生の3月11日終値10254.43円あたりが強く意識されそう。これらを上抜けて、外部環境改善という追い風がさらに吹くようなら、踏み上げ的な相場になり、震災発生前日の3月10日の終値10434.38円あたりまでのオーバー・シュートはあるとみている。
だが、そこまでのオーバー・シュート実現には、現在水準からの大幅な円高是正が必要だ。そのためには最低でも、米国の連邦債務上限引き上げを巡る問題が決着することが必要だ。なお、S&Pは14日、最上級の「トリプルA」としている米国債の格付けを「今後90日以内に引き下げる確率が50%ある」と発表した。また、ムーディーズも13日に米国の格付け見通しを引き下げた。この米国債の格下げリスクが大幅に低下しない限り、円はドルに対して高止まりし、円高は続くと覚悟したい。
ところで、7月第2週(11~15日)の投資部門別株式売買動向では、海外投資家が、金額は543億円と小幅ながらも、3週ぶりに売り越した。これは、欧州債務問題がイタリアなどに波及するとの緊張が高まり、リスク回避スタンスを取る投資家が世界的に急増したためだ。しかしこれについては、21日のEU首脳会議で、総額およそ1090億ユーロのギリシャに対する第2次支援で合意。EFSFに柔軟な役割を与え、機能を拡充することでも合意した。このように、一応、最悪の事態が回避されたため、投資家のリスク許容度は高まるだろう。よって、海外投資家は再び日本株を買い越してくるとみる。
なお、政府は東日本大震災の復旧・復興期間は10年間とし、必要な予算総額を23兆~25兆円とする方向で調整に入ったという。予算総額の約8割の19兆円を前半5年間の集中復興期間に重点配分する方針で、このうち約10兆円超を復興債で賄う考えだとも伝わっている。よって、物色面では、政局は引続き不透明ながらも、本格的な復旧・復興過程でメリットを享受する広義の「復興関連」銘柄に資金流入が加速し始める公算が大きい。
また、来週から国内の主力意企業の11年4~6月期の決算発表が本格化する。震災の影響で相当保守的な見通しを出した企業が多い。このため、業績見通しの上方修正が相次ぐようなら、それはそれで市場のムードを一段と明るくする可能性はあるとみている。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)