
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
04月08日 15時25分
来週の相場見通し/SQ値や転換線を割り込まない限り、底堅い動き
来週の日経平均は外部環境が大きく悪化せず、4月のSQ値(9612.51円)や、日足ベースの一目均衡表の転換線(8日現在、9569.72円)を割り込まない限り、3月15日の8227.63円を起点とした反発を継続する見通し。SQ値や転換線を割り込むようだと、3月29日の9317.38円程度までの下落をまずは覚悟したい。一方、上値メドは3月11日と14日とで空けた窓(10049.92円~10254.43円)埋めだ。よって、想定レンジは9300円~10300円程度。
3月の景気ウォッチャー調査では、先行き判断DIは、26.6と前月比20.6ポイントの大幅な低下となった。先行き判断DIは、被災後の復旧需要が期待される一方で、消費者及び企業が今後の経済の先行きや、計画停電の状況、福島第一原子力発電所事故による影響等について不透明感を持っていること、雇用調整の動きがみられること等から、家計動向関連、企業動向関連、雇用関連のすべてで大幅に低下した。これを受け内閣府は、今回の調査結果に示された景気ウォッチャーの見方は、「景気は、東日本大震災の影響で急激に厳しい状況になっている」とまとめた。
なお、このような家計分門の萎縮、企業サイドの景況感の著しい悪化、及び、企業収益の悪化に関しては、株式市場はほぼ織り込み済みだ。ザックリ言えば、3月14日の終値9620.49円が東日本大震災の経済への影響を織り込んだ水準、翌15日の8227.63円までの下落分が、福島原発の水素爆発と、菅首相による、この世の終わりのような記者会見を受け、福島原発が最悪の事態に陥るとのパニック的な売りが出た結果の、オーバーシュート水準とみている。
3月29日の9317.38円を割り込むには、外部要因では、米株急落や急激な円高が有力だ。しかし、内部(天災)要因では原発事故の更なる事態の悪化や、M8クラスの余震が発生し、震災が一段と深刻化することが挙げられる。最悪のパターンはM8クラスの余震と巨大津波が再び発生し、それを主因として、福島原発事故がもはや制御不能になるケース。考えたくもないし、その確率は相当低いだろうが、その場合は、あっさりと、8227.63円を割り込むことになるだろう。
逆に、今後、余震が発生したとしても、それほど大きなものではなく、福島原発が予断を許せなくとも、小康状態を保ち、危機的な状況にならない限り、来週の日本株は底堅い相場が継続する見通しだ。ただし、原発事故が劇的に改善しない限り、日経平均の上値も先述の窓埋めが限界だろう。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)