
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
04月01日 15時45分
来週の為替見通し/レンジは82.40-84.50円を想定
今週の円相場は軟調だった。機関投資家のヘッジ外しに伴う円売り・ドル買いが出た。「ヘッジファンドが円ロングに傾いていたため、その巻き戻しも起こった」との指摘も聞かれた。
また、ブラード・セントルイス連銀総裁が29日、「米連邦準備理事会(FRB)は世界の不確実性が解消されることを待たずに、金融政策の正常化を開始する可能性がある」と述べたほか、31日にはコチャラコタ・米ミネアポリス連銀総裁が「FF金利は2011年後半にかけて0.75%引き上げられる必要がある可能性」などと発言。米国の出口戦略が意識されて円売り・ドル買いが加速。1日に83.74円と2月17日以来の安値水準をつけた。
来週、米国では5日に3月米ISM非製造業景気指数(総合)、7日に米新規失業保険申請件数、2月米消費者信用残高、8日に2月米卸売在庫などが発表される。
ロックハート米アトランタ連銀総裁、エバンズ米シカゴ連銀総裁、コチャラコタ米ミネアポリス連銀総裁、プロッサー米フィラデルフィア連銀総裁、ラッカー米リッチモンド連銀総裁、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)理事などが講演を行う。
FRBは5日に、3月15日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を公表する。
一方、日本では4日に3月マネタリーベース、6日に2月景気動向指数・速報値、7日に対外対内証券売買契約等の状況、8日に4月日銀金融経済月報、2月国際収支速報、3月景気ウオッッチャー調査などが公表される。
その他、日銀は6-7日に金融政策決定会合を開き、終了後に政策金利を発表する。
来週はISM非製造業景気指数が指標では影響度が高い。また、米地区連銀総裁の講演が相次ぐ。今週の相場を方向付けたのが米金融引き締めに関する発言であったため、引き続き金融政策に関する発言に振り回される場面が見られるだろう。
日本では、金融政策決定会合があるが、「日銀は東日本大震災の復旧・復興をにらんで、被災地の金融機関を対象に政策金利の上限(年0.1%)で期間1年程度、総額1兆円超を貸し出す新制度の検討に入った」と日経新聞が1日に伝えており、注目したい。
来週の円相場は弱含みの展開となりそうだ。レンジは82.40-84.50円を想定している。日銀が震災からの復興を支援する目的で金融緩和を続けるとの見方が高まると同時に、米国では出口戦略に向けたFRB当局者からの発言が相次いでおり、金融スタンスの違いが鮮明になりつつある。円からドルにマネーが向かいやすくなっており、円の重しだ。「震災の影響で輸出が減少することが見込まれるほか、復興に際して資源の輸入が増えるとの観測があり、円売りを連想しやすい」との指摘もあった。
もっとも、今後の動きは今晩の3月米雇用統計の結果次第だろう。失業率が8.9%、非農業部門雇用者数変化が前月比19万人増となっており、予想からどの程度ぶれるかが焦点だ。
また、7日に欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行(BOE)が政策金利を発表する。ECBは0.25%の利上げを行うと予想されているほか、BOEはインフレ目標を大幅に上回るインフレ率になっており、サプライズ利上げがあってもおかしくない。ユーロやポンドに対するドルの値動きが円相場に影響を及ぼす可能性が高く注意が必要だ。
(グローバルインフォ株式会社)