
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
03月11日 15時49分
来週の相場見通し/外部環境が劇的に変化しない限り、調整を継続
来週の日経平均は外部環境が劇的に変化しない限り、調整を継続する見通し。想定レンジは10000円~10600円程度。リビアを中心とした中東・北アフリカ情勢や南欧の財政不安など不透明要因の存在感が増してきている。このため、これらを相場が完全に織り込むまでは、調整が続く公算が大きい。ただし、QE2により、米長期金利は低下圧力が掛かり続け、リスク資産価格を上昇させる効果も発揮し続ける見通しだ。このため、海外投資家のリスク許容度は高い状態が維持され、海外投資家の日本株買いも継続するだろう。結果、日経平均の下値余地は乏しいと考える。
むろん、想定を超える事態が中東・北アフリカで発生し、原油価格が想定を超える急騰劇を演じたり、南欧の財務リスク懸念が想定以上に増大化し、欧米の株式市場が想定を超える下落に見舞われたり、11日発生の震度7の東北の大型地震の被害が甚大なら、その限りではない。しかし、それでもショック安があったとしても、QE2を背景とした過剰流動性を背景に、日本株が中期的な下落局面入りすることはないとみている。
ところで、米農務省は10日発表した3月の穀物需給で、米国の小麦の期末(2011年5月末)在庫推定量を8億4300万ブッシェルと前月比2500万ブッシェル増に上方修正した。これをきっかけに、シカゴ市場ではトウモロコシや小麦、コメ先物が軒並み下落した。
また、10日のNYMEXで原油先物相場は3日続落した。WTI期近の4月物は前日比1.68ドル安の1バレル102.70ドルで取引を終えた。一時100.62ドルまで下落した。このように商品市況が落ち着きを取り戻しつつあることは、世界的な行き過ぎたインフレの発生懸念の後退であり、世界の株式市場にポジティブに作用するだろう。
このような状況下、想定を超える外部環境の悪化がない限り、海外投資家の買いは続くだろう。ちなみに、3月第1週(2月28日~3月4日)の投資主体別売買動向では、海外投資家が18週連続で買い越した。買越額は1457億円と、前週の買越額101億円から大幅に増加した。
また、来週以降、日経平均が下がり続けるようなら、逆張り投資を好む個人投資家の買いが入るとみている。実際、2月第4週(2月21~25日)の投資主体別売買動向では、個人が5週ぶりに大幅に買い越しに転じたことは記憶に新しい。買越額は2192億円と昨年5月第3週の2659億円以来の水準に膨らんだ。この週はリビア・ショックで日経平均が24日に10428.38円まで下落したのだ。
よって、来週以降、ショック安的な場面があれば、個人投資家の押し目買いが十分期待できるとみている。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)