
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
02月10日 15時08分
来週の相場見通し/外部環境激変ないなら、日経平均は高値圏でもみあい
来週の日経平均は、米国株が急落したり、急激な円高にならない限り、高値圏で「もみあう」公算が大きい。日経平均の想定レンジは10400円~10800円程度。
中国人民銀行(中央銀行)は8日、金融機関の預金と貸し出しの基準金利を9日から引き上げた。市場では春節前後に利上げを行うとみられていたため、利上げ自体は織り込み済みだった。
しかし、15日前後に中国の1月のCPIが発表される予定だ。市場予想は前年同月比5.3%だ。予想通りなら、08年7月の6.3%以来、2年半ぶりの大きさとなる。このため、今回の利上げ後、市場では年内にあと2回~3回の利上げが予想されている。つまり、今回の利上げで材料出尽くしとならず、中国株は当面、当局の金融引き締めの内容、ピッチに神経質な調整局面状態が続く見通しだ。
ただし、中国関連とされる銘柄を除けば、相場全体としては、中国株の日本株への影響は、今後も軽微だとみている。中国政策当局は、急激、且つ、無謀な金融引き締めを行っておらず、経済をオーバーキルしてしまう可能性が低いと考えるからだ。このため、中国経済は安定成長を続けるとみている。一方、マネーの流れでは、海外勢による新興国から、インフレリスクのない日本株への資金シフトが継続すると考えている。
なお、この海外勢の買いに対しては、国内金融法人が売り向かうだろう。3月決算を睨んだ持合い解消売りを粛々と出し続ける見通しだ。この売りが来週ピークアウトすれば、海外勢の買い圧力で相場は一段高するだろう。しかし現時点において、国内勢の売り圧力の低下は目に見えてこない。よって、海外勢の買い圧力と国内勢の売り圧力は来週もほぼイーブンの状況が続くとみる。結果、日経平均などの株価指数は膠着感を強めるだろう。
ところで、18日から19日までパリで開催されるG20財務相・中央銀行総裁会議では食料価格高騰を抑えるため、国際監視体制の創設に向けた話し合いがされる予定だという。具体的には、1次産品の備蓄状況や、デリバティブを含む商品取引情報を監督機関が収集し、警戒態勢を強めることになるとみられている。今回の会議で有効な手立てが講じられるとの期待が市場で高まれば、新興国のインフレ沈静化期待が高まり、世界の株式市場にポジティブに作用することだろう。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)