
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
12月17日 15時16分
来週の為替見通し/1ドル=83.00-85.94円でさえない展開となりそう
今週の円相場は上値が重かった。スイスフランやオセアニア通貨に対してドル安が進んだ影響で円買い・ドル売りが先行。損失覚悟の円買い注文を巻き込んで一時82.83円まで上値を伸ばした。ただ、買いが一巡すると次第に上値を切り下げた。
11月米小売売上高や11月米卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回り、米長期金利が上昇。日米金利差の拡大への思惑から円売り・ドル買いが出た。その後、ニューヨーク連銀が公表した景気指標が予想より強い内容だったと分かると、一時9月24日以来の安値となる84.51円まで値を下げた。
来週、米国では22日に7-9月期実質国内総生産(GDP)確定値、11月中古住宅販売件数、10月住宅価格指数、23日に11月個人消費支出(PCE)・個人所得、11月耐久財受注、12月ミシガン大学消費者態度指数確報値、11月新築住宅販売件数などが発表される。
一方、日本では20日に10月景気動向指数改定値、21日に10月全産業活動指数、22日に11月貿易統計(通関ベース)などが公表されるほか、日銀が20-21日に日銀金融政策決定会合を開く。
米国では、7-9月期GDP確定値や住宅関連の指標が相場への影響度が高そうだ。また、日銀の金融政策決定会合については「足もとで長期金利が上昇しているものの、円高一服にくわえて、株価が堅調なこともあり追加緩和に動く可能性は低い。現状維持となる公算が大きい」との声が聞かれている。
来週の円相場は1ドル=83.00-85.94円でさえない展開となりそうだ。米景気の回復を示す米経済指標の発表が相次いだこともあり、市場では短期的なドルの上昇を見込む市場参加者が増えている。
「米長期金利が上昇傾向にある中、日本の輸出企業の円買いが一巡すれば、いずれ85円台に下落する」との予想も聞かれた。
一方、中国の金融引き締め懸念や南欧諸国の財政懸念は根強い。対ユーロや資源国通貨で円高が進めば、円・ドルの押し上げ要因となり株価にも悪影響を与える可能性がある。円高方向へのリスクは意識される。このほか、クリスマスに向けて市場参加者が減少する中、取引に厚みがなくなり値が振れやすくなることなどにも注意したい。
(グローバルインフォ株式会社)