
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
12月17日 15時54分
来週の相場見通し/閑散相場の中、堅調な相場継続、材料株相場も継続
来週の日経平均は、米国株が急落したり、円高に進まない限り、堅調な相場が継続される見通し。日経平均のレンジは、上値は12月のSQ値10420.74円、下値は12月7日安値の10094.41円を想定する。なお、このレンジをブレイクするなら上と考える。そのきっかけとなりうるのが、米長期金利高止まり(あるいは、上昇)を背景にした、ドル高・円安の進行、及び、米先行き景気への期待の高まりを背景にした、米国株の一段高だ。
米下院は17日未明、年末で失効する大型減税(ブッシュ減税)や失業保険の給付を延長する法案を賛成多数で可決した。上院は既に可決済みのため、今後、オバマ大統領の署名を経て成立する見通しだ。財政負担は10年間で約8580億ドルだが、この大型減税延長等により、米経済成長が押し上げられ、同時に、財政赤字拡大懸念が燻り続ける公算が大きい。よって、米長期金利は高止まり、若しくは、上昇し続けるだろう。
なお、あまりに長期金利が上昇するようなら、FRBによる更なる米国債の購入期待が高まるとみているが、景気回復を阻害するレベルまでの上昇は考え難い。なぜなら、そこまでの上昇なら、先行き景気悪化懸念から、債券が買い戻されるからだ。よって、穏当且つ妥当なレベルまで米長期金利は上昇するが、景気や株式市場を冷やすことはないと考える。
ところで、オバマ政権は今回のブッシュ減税延長に関しては、先行きの米景気が押し上げられ、税収が増えることが予想されるため、長期的には財政赤字の拡大につながらないと主張している。これは理にかなっており、米株式市場は引続き、今回の措置をポジティブに評価するだろう。
一方、来週はクリスマス・ウィークだ。海外勢の多くがクリスマス休暇入りするため、市場参加者は減少し、売買代金も急減する公算が大きい。だが、外部環境が劇的に悪化しない限り、下値を売る理由はなんら見当たらない。よって、薄商いの中、売り惜しみムードが強まり、売り方の買戻しが断続的に入るようなら、日経平均がスルスルと12月SQ値を上抜ける可能性は決して低くはないとみる。
それでも、物色面では少ないエネルギーで相場になる、低位材料株や、新興市場の値動きの軽い銘柄群に注目しておきたい。また、主力株では、11月以降先駆して上昇し指数を牽引した銘柄群よりも、銀行など、出遅れているセクターの修正高を想定している。仮に銀行株が想定通りに上がるようなら、個人信用の手の内・マインドが改善し、ますます、材料株相場の色彩が強まり、相場の体感温度が上がる公算が大きい。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)