
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
10月29日 15時24分
来週の相場見通し/ドルと日本株の底入れ形成局面へ、投げ売りを想定
FRBは来週11月2-3日のFOMCで、数千億ドル規模の米国債を買い取るなどの大胆な追加の金融緩和に動くとの見方が定着しています。緩和の規模や内容が想定以上に大きくなれば、米国長短金利が一段と低下して、為替市場で円高・ドル安が加速しかねない状態です。
その対応として、日銀は28日の金融政策決定会合で、次回の金融政策決定会合を11月4-5日に繰り上げること決めました。白川総裁は詰め切れなかったETFやREITの基本的な購入要領を決めるためだと説明しました。しかし、どう考えても、FOMC終了後に円高が進んだ場合、すぐに対応できるようにしたのでしょう。
また、日銀は、5日発表の追加金融緩和策の一環である資産買い取り基金の概要を決めました。買い取り枠は総額5兆円で、内訳は長期国債が1.5兆円、国庫短期証券が2兆円、社債・CPはそれぞれ5000億円、ETFは4500億円、REITは500億円です。買い取りは国債購入を11月に開始し、社債やCPは12月初め、ETFとREITは年内に始める予定だそうです。REITの買取規模は小さ過ぎる感はありますが、それ以外の日銀の対応は株式市場にとって、ポジティブに作用すると考えます。
テクニカル的には、28日時点で、日経平均の終値は9366.03円で、わずかですが13週移動平均線(28日現在、9369.47円)を割り込みました。ここ最近、同線がサポートになっていましたが、29日の下落で、これを明確に下放れました。このため、今後の下値メドは、9月1日8796.45円が有力です。これを割り込むと、09年3月13日の週の安値7021.28円から10年4月9日の週の高値11408.17円までの上げ幅4386.89円の61.8%押しの8697.07円あたりまでの下落を覚悟したいところです。一方、上値は25日移動平均線(29日現在、9464.04円)や、13週移動平均線(同、9356.89円)が抵抗する見通しです。
来週以降円高が進行し、心理的な節目の1ドル=80円を超えるケースでは、多くの個人のFX口座では強制ロスカットが執行される公算が大きいとみています。同時に、仮に、1ドル=80円を割れるようだと、日本株全体にこれを嫌気した売りが広がることが懸念されます。その売られ方が激しく、指数が急ピッチに下落する場合、個人投資家を含む多くの投資家は狼狽することでしょうし、信用買い方も恐怖感に負け、値段構わず、投げ売りを出してくることが予想されます。そこで、ようやく、ドルと日本株の底入れが実現することになるとみています。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)