
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
10月08日 14時58分
来週の相場見通し/主力の内需株への買いが、円高でも堅調な日本株の原動力
来週の日経平均は円高が上値抑制要因になるものの、好調な米株や、堅調な商品市況、さらに、政府・日銀による景気浮揚策等を背景に、堅調推移を予想します。日経平均の想定レンジは9400円~9800円程度です。相場全体としては、非常に下値の堅い相場展開をイメージしています。
政府は8日の閣議で、2010年度補正予算案に盛り込む「円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策」を決定しました。対策は5兆500億円規模で、事業規模は21.1兆円程度です。政府は経済対策を盛り込んだ今年度補正予算案を今月末にも開会中の臨時国会に提出し、会期中の成立を目指します。
なお、国民新党の呼びかけで、閣議に先立ち、経済対策の規模などの合意で、社民党と新党日本が加わり、両党の合意を取り付けたことで、補正予算案の会期内成立確度が高まったことはポジティブ材料です。
今回の対策は公共事業や中小企業対策による雇用創出や、医療・介護・福祉分野への支援策などが柱です。また、住宅エコポイントの対象を太陽光システムなど住宅設備に拡充します。このため、来週以降、今回の対策でメリットを享受する銘柄群への関心が一段と高まることでしょう。特に、太陽光システム関連は、投資家に分かり易いテーマのため、人気化しそうです。
同時に、日銀による追加金融緩和を受けた海外投資家などの資金流入や買い戻しが続き、来週以降も、大手銀行や証券など金融株や、不動産セクターには買いが継続していくとみています。この主力の内需系銘柄群への買い需要が、円高にもかかわらず堅調な日本株の原動力になるとみています。
5日、日銀は資産買い取りのための新たな基金の創設について、具体策の検討に入ることを決めました。低利で長めの資金を貸し出す既存の固定金利オペ(総枠30兆円)も基金に統合し、基金の規模は35兆円程度としています。買い取り額は長期国債と国庫短期証券が3兆5千億円、資産担保コマーシャルペーパー(CP)と社債などが1兆円で、また初めてETFやREITも購入します。この基金への期待感から、資産インフレ期待が生じ易くなったことは、中長期的に、日本株を強力にサポートするでしょう。
なお、9月の米雇用統計に関する市場予想は、非農業部門の雇用者数は前月比1万人減と、8月の5万4000人減から減少幅が縮小ですが、一部には前月比プラスに転じるとの予想もあるということです。また、失業率は9.7%と前月から0.1ポイント上昇する見通しです。ただし、雇用統計の結果にかかわらず、FRBは11月2~3日のFOMCで国債購入などの追加金融緩和策に踏み切る公算が大きいため、当面の米金融市場への影響は限定的でしょう。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)