
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
07月23日 15時54分
来週の為替見通し/1ドル=86-88円の狭いレンジでのもみ合い
今週の円相場はもみ合いの展開となった。一部メディアが「日銀は円がドルに対して85円付近まで上昇した場合、追加の金融緩和を行う可能性がある」との観測記事を伝えたことなどを材料に円売り・ドル買いが出た。
米国株が底堅く推移し、投資家のリスク回避姿勢が後退するとの見方が広がったことも円の重しとなり、一時87.58円まで下げた。
ただ、21日の議会証言でバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が米景気に慎重な見方を示すと、米経済の先行き不透明感を意識した円買い・ドル売りが強まった。円は22日のアジア市場で、一時86.34円と16日に付けた年初来高値86.27円に迫る場面があった。
来週、米国では26日に6月新築住宅販売件数、27日に5月ケース・シラー米住宅価格指数、7月リッチモンド連銀製造業指数、7月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、28日に6月耐久財受注、29日に米地区連銀経済報告(ベージュブック)、30日に7月シカゴ購買部協会景気指数、7月ミシガン大学消費者態度指数確報値、4-6月期国内総生産(GDP)速報値などが発表される。また、米財務省は2年、5年、7年債の入札を行う。
一方、日本では26日に6月貿易統計(通関ベース)、27日に6月企業向けサービス価格指数、29日に6月商業販売統計速報、30日に6月失業率、6月有効求人倍率、6月全国消費者物価指数(CPI)、7月東京都区部CPI、6月鉱工業生産速報値などが公表される。
米国の経済指標では、29日のベージュブックや30日の4-6月期GDP速報値に注目が集まる。ベージュブックは次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)の討議資料となるため、内容を吟味する必要がある。4-6月期GDP速報値は米国の実体経済の改善が示されるかどうかがポイントとなる。また、円・ドル相場は米国の長期金利との相関性が高いため、米国債の入札にも注目したい。
来週の円相場は、1ドル=86-88円の狭いレンジでのもみ合いとなりそうだ。米経済の先行き不透明感を意識した円買い・ドル売りは根強く、市場では「ドバイショック後に付けた2009年11月27日の高値84.82円が視野に入った」との声が聞かれている。
テクニカル的にも円の下値が堅いとみる参加者は多いようだ。
一方で、今週発表された米企業の4-6月期決算は相次いで予想を上回る内容となった。米企業業績の底堅さが今後も続けば、株価が上昇し円は売られやすくなるだろう。もっとも、市場関係者からは「日本政府による円売り介入への警戒感が高まらない中では、円高方向への相場変動が意識される」との声が聞かれた。
なお、日本時間今晩にユーロ圏の金融機関に対するストレステスト(健全性審査)の結果公表が予定されているが、市場の一部では前倒しして公表されるとの観測もあり、注目が集まっている。
(グローバルインフォ株式会社)