
藤井英敏
マネー誌でもおなじみ藤井英敏さんの相場見通しは必見!株式市場の旬な情報をお見逃し無く!投資情報:カブ知恵
07月09日 16時13分
来週の為替見通し/円相場はじり安の展開、レンジは1ドル=87.40-89.90円を想定
今週の円相場は一時上値を試したものの、週末にかけて売りに押し戻された。米景気の先行きに慎重な見方が広がる中で、6月米ISM非製造業指数が市場予想を下回ったため円買い・ドル売りが入った。
日経新聞が「中国が日本国債の購入を拡大した」と伝えたことも円を押し上げ、一時87.02円まで上昇した。ただ、米ステート・ストリートが7日に第2四半期の営業利益がアナリスト予想を上回るとの見通しを示すと、来週から本格化する米金融機関の決算に対する期待が高まったほか、8日発表の米新規失業保険申請件数が強い内容となると、雇用市場への懸念も緩和した。
投資家のリスク志向が戻り、対資源国通貨中心に円売りが膨らんだため、円ドル相場も押し下げられた。一時88.71円まで下げた。
来週、米国では13日に5月貿易収支、6月財政収支、14日に6月輸入物価指数、6月小売売上高、5月企業在庫、15日に6月米卸売物価指数(PPI)、7月ニューヨーク連銀製造業景気指数、6月鉱工業生産、6月設備稼働率、7月フィラデルフィア連銀製造業景気指数(フィリー指数)、16日に6月消費者物価指数(CPI)、5月対米証券投資、7月ミシガン大・消費者態度指数・速報値などが発表されるほか、ラッカー米リッチモンド連銀総裁が講演を行う予定となっている。
米連邦準備理事会(FRB)は14日に、6月22-23日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を公表するほか、米財務省は、12日に3年債350億ドル、13日に10年債210億ドル、14日に30年債130億ドルの規模の入札を実施する。
その他、12日からアルコアを皮切りに、第2四半期の米企業の決算発表が本格化する。13日にインテル、15日にJPモルガン・チェース、グーグル、16日にシティグループ、ゼネラル・エレクトリック(GE)、バンク・オブ・アメリカ(BOA)などが決算を発表する。
一方、日本では12日に6月国内企業物価指数、13日に5月鉱工業生産・確報値、6月消費者態度指数・一般世帯、16日に5月第三次産業活動指数などが発表される。
日銀は14-15日に金融政策決定会合を開き、終了後に政策金利を発表する。
指標では、7月ニューヨーク連銀製造業景気指数や7月フィリー指数、6月米小売売上高などが相場への影響度が高いだろう。PPIやCPIが発表されるものの、雇用の改善ペースが鈍化し、前月の物価指標が落ち着きを示していることもあり、利上げ期待が高まってドルが買われる可能性は低い。
来週の円相場はじり安の展開となりそうだ。レンジは1ドル=87.40-89.90円を想定している。米国株は、米企業決算の慎重な内容をある程度織り込んでいることもあり、底堅い地合いが予想され、円が売られやすい。米金利の低下傾向が一服していることも円・ドル相場の重しだ。
また、中国株の上値を抑えていた中国農業銀行の新規株式公開が15日に予定されている。需給が改善し中国株が反転する可能性があることも円を押し下げそうだ。
注意点としては、欧州の金融機関のストレステストに関する報道が挙げられる。金融機関破たんなどの観測記事が伝われば、リスク回避目的で一時的に円が買われそうだ。
(グローバルインフォ株式会社)