とれまがファイナンス - 本日の相場見通し/軟調なもみあいをイメージ - カブ知恵速報

13日の米国株式市場では、ＮＹダウは続落し、前日比82.35ドル安の7850.41ドル、ナス ダック総合指数は３日ぶりに反落し、7.35ポイント安の1534.36ポイントで取引を終えた。 金融システムの先行き不透明感が相場の重石となった。金融安定策の具体案が決まらない と景気の立て直しは難しいとの見方が強かった。シカゴ日経平均先物は7725円大証終値比 45円安だった。

ＮＹ円相場は続落した。前日比85銭円安・ドル高の1ドル＝91円75-85銭で取引を終え た。Ｇ７財務相・中央銀行総裁会議と、16日のプレジデント・デーの祝日を含む３連休を 控え、持ち高調整の円売りが優勢だった。ユーロ圏の昨年10-12月期の実質域内ＧＤＰが 前期比で1.5％減、前期比年率では約6％減と急激に落ち込んだが、円は対ユーロで大幅続 落した。前日比1円45銭円安・ユーロ高の1ユーロ＝118円40-50銭で取引を終えた。

16日付け日本経済新聞は、「与党内で15五日、追加経済対策を実施するための大規模な2009 年度補正予算を編成する案が急浮上した。政府が16日発表する08年10-12月期の実質国 内総生産（ＧＤＰ）速報値が大幅に悪化するとみられるためだ。自民党の菅義偉選挙対策副 委員長は都内で記者団に09年度補正の規模について「20兆-30兆円くらいは必要ではな いか」と表明した。」と報じている。だが、08年度の補正の関連法案さえ通っていない状況 では、この影響は限定的だろう。

米国の金融市場が不安定な上、ＧＭの再建計画を巡る労使交渉が難航している。17日のＧ Ｍとクライスラーの経営再建計画提出期限を控え、緊張感が高まる状況だ。このため、外 部環境悪化が意識され、上値を積極的に追うのは厳しい。また、マンション分譲を手がけ るニチモ（8839）が13日、東京地裁に民事再生法の適用を申請したと発表した。負債総額 は08年９月末時点で757億円。これを受け、不動産セクターには売り圧力が強まる見通し。 日経平均の想定レンジは7500円～8000円程度。軟調なもみあいをイメージする。 （株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）