11月20日 11時20分
MKSパートナーズが1年以内に解散する方針との報道が飛び交っている。
一連の米国金融危機の波紋で、こうした現象が一番怖い。
というのも、ファンド解散の理由が「株式などの他の投資案件で損失を抱えた出資者が相次いで返金を要求」したためというからだ。
ファンド自体の運営に問題が生じたのなら仕方がないこと。しかし、そうではない。突発的に出資を止められたら、再生ファンドにとっては「たまったものではない」というのが本音だろう。
今回のMKSの件では、再生案件に上場企業がなかったようで、その意味では個人投資家にとっては「よかった」ともいえる。
しかし、仮に案件が上場企業だったら、影響はさらに広がっていたはず。
その意味では、海外の資金に頼る(あるいは出資先が不明な)投資ファンドは要注意。投資家は保有銘柄の大株主をもう一度調べてみるべきだろう。
安定した運用を考えるのなら、当面は大株主に投資ファンドは並んでいる企業よりも、経営者の親族であっても「顔の見える」大株主が並ぶ企業の方がいい。
もちろん、大化け株を狙うなら、今回のような”株主同士の思惑が飛び交う”銘柄が面白いのだが…。
木暮隆文<TOKYO株ニュース>