09月10日 23時15分
昨年、ノーベル平和賞を受賞したIPCC(気候変動に関する政府間パネル)議長のラジェンドラ・パチャウリ氏が、英国紙の取材で「CO2削減のため、肉の消費量を減らすべきだ」と訴えた。
さらに、英国政府に食肉を60%減らすキャンペーンを提案したという。
肉を減らせば森林伐採も減り、飼料なども減少するというが、彼がもっとも指摘したのは牛や羊が直接放出するCO2。とくに、ゲップなどに含まれるメタンガスを大きな課題としているようだ。
そういえば、しばらく前に、羊の放出するメタンガスが話題になった。5月にニュージーランドの首相が来日したとき、「ニュージーランドの国全体の温室効果ガスの半分が、羊のゲップによるもの」で、その対策で日本と連携すると発表していた。
この関連銘柄は、今のところ1社のみ。出光興産(5019)である。
同社は牛のゲップに含まれるメタンガスの量を、9割削減できる素材を発見したと3月に発表。当時は「珍発見」と新聞などでも紹介されていた。
牛と羊の内臓には多少差はあるだろうが、おそらく近い効果が期待できる。なにより、パチャウリ氏のニーズを満たす技術としては、世界に胸を張れるものときている。
出光興産の研究としてはかなり異質なものだが、どこで何が評価されるかわからないだけに…。