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TOKYO株ニュース

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小暮隆文

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08月28日 00時03分

上海発・タイミングを逃した”世界一”

  上海に、新たに上海ワールド・フィナンシャル・センター(上海環球金融中心)がオープンする。

 高さ492メートル・101階建てという大型物件だ。

 これだけ大型のビルなら、当然ながら大きな話題になるのだろうが、どうも微妙な気配。というのも、一部には「世界一の高さ」という報道があるが、実際には台湾のビルの方が高く、世界第2位…らしい。

 さらに、建設中のドバイのビルが800メートル超えで”超世界一”を目指しているだけに、仮に世界一であっても一瞬の王座となるのは確実。

 さらにさらに、本当なら北京五輪の前に開業したかった(と思われる)のに、開業は文字通り”祭りの後”。その上、五輪開催中に中国株は大暴落しており、経済的な盛り上がりにも欠ける。

 というわけで、関連銘柄探しも少しテンションが落ちるが、建設は森ビルを中心に進められている(未上場)。

世界一の高さというと、話題になるのはエレベーターのメーカー。

 しかし、どうもこのビルでは複数のメーカーが納品しているようだ。ネットで調べてみると、東芝や日立の系列も納品しているが、海外のオーチス社も深くかかわっているとのこと。

 これでは銘柄としての魅力は薄れる。

 というわけで、あえて関連銘柄を探し出すとすれば、ビル内に支店を開設する三井住友FG(8316)、それから、エレベーターなどに薄型ディスプレーによる広告「デジタルサイネージ」250台を設置する松下(6752)あたりか…。